あめんぼ通信

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

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ピーマンの生涯

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 ピーマンは22本植えている。野菜を作ったことのない人には、ピーマンがどんな恰好で成っているのかわからないでしょう。どれくらいの大きさの植物体かもわからないでしょう。いつ頃からいつ頃まで成るのかもわからないでしょう。ボクも17年前はそうでした。ピーマンは「植物」というより「木」です。野菜の中にはこのように、植物でありながら、ごく短期間で「木」のようになる、たくましい作物がいくつかあります。ピーマンの他には、ナスビ、オクラも「木質化」しますが、ハーブのスイートバジルや青シソも「木質化」するくらいパワフルです。植物で終わるか、それとも「木質化」するかは、最後になって、その作物を片付ける時に判明します。多くの春夏野菜は、「初霜」という環境の激変に耐え切れず、かつて繁栄した巨大怪獣のように一夜でその生涯が終わってしまいます。初霜にあたると、湯をかけられたみたいに、萎えて終わりますが、葉が萎えた後、茎だけは残って木のようになっているのが、前述の①ピーマン、②ナスビ、③オクラ、④スイートバジル、⑤青シソです。この5種類は、茎つまり枝を「焼いて」片付けます。木質化しない植物はトラクタでうないこめますが、木質化した植物はトラクタでうないこむことができず、焼いて片付けます。このように、たった2~3ヶ月ほどの間に「木質化」する作物もあるのです。そしてピーマンは、野菜という植物でありながら、3ヶ月ほどで木質化して、その木にぶらさがったような恰好で成っています。画像で確認して見て下さい。ピーマンはこんな恰好で成っているんだと始めて知った17年前は感動でした。今は、田舎在住でも、現役世代のサラリーマンはほとんど田んぼへ出てこないので、ピーマンがどんな形で成っているかなど、大多数の人は知らないと思います。田舎在住でも、生産者しかわからない、あるいは野菜などには全く興味がないというのが実情だと思います。


 ピーマンという野菜は長期間成り続けます。4月の中下旬に植えると6月下旬の梅雨の頃から成り始めて、梅雨明け後の炎天を越え、秋の台風をしのぎ、11月上旬でもまだ成り続けています。初霜の朝、その生涯を閉じますが、なんと、5ヶ月近くも成り続けます。虫害も少なく、病気も少なく、他の野菜に比べると、生産性の高い野菜だと思います。ナスビのように8月の1ヶ月を休ませる必要もなく、逆に、高温の8月を最も好む作物です。ボクは22本しか定植しないので、苗はホームセンター等で4月中旬に買うか、あるいは友人にもらったりしています。買っても、1本が60円ほどなので、25本買っても1500円ほどです。種からスタートすると、ばかばかしいほど高くつきます。種代が500円ほどするし、種を蒔くためには「踏込み温床」が「電熱温床」を作る必要があり、日々の温度管理や水遣りもあって、家を空けることもできず、ちょっとした油断で1日で全滅することもあります。温床の苗床から1本1本、ポットに「鉢上げ」する必要があり、その時にポット土も必要に成ります。定植本数が100本くらいまでなら、買った方が安いです。品種に特別なこだわりがあったり、100本以上定植する人が種からスタートするようです。自分の場合はピーマンは22本でナスビは44本しか定植をしません。ピーマンを25本買うのは、予備苗を含めてです。1~2本はヨトウムシにやられることが多いので買っておきます。どんな作物でも定植本数は暗記しておきます。暗記しておくと、作付が多かったか少なかったか、翌年の参考になります。ノートに書いておくのではなく、いつもそらんじて言えるように暗記しておきます。ボクが22本という定植本数に落ち着いたのは5~6年前からです。個人の顧客数、イタリア料理店からの注文の度合い、収穫に要する時間(その日に収穫適期になっているものは、顧客数や注文の度合いにかかわらず、全て収穫する必要がある。注文が少ないからといって一部収穫に留めると、植物体に負担がかかり、次の成りが悪くなる)は22本だと全部収穫しても12~13分です。出荷の日は野菜とハーブをあわせて15種類ほど収穫するので、ピーマンには実質10分ほどしか時間をかけれないのです。15種類×1種類平均10分=150分=2時間半。収穫は2時間半以内で終える必要があります。


 22本だと、台風で倒れてもすぐに起こしてまわれます。茎葉が強風で傷まないように、台風が来るとすぐに倒れるように、わざと簡易支柱にしているので、定植本数が多いと起こすのが大変です。そういう意味では、ナスビとピーマンを合わせて66本しか定植しないというのは、全部起こすとしても、軽く1時間以内で終わります。ナスビとピーマンは黒マルチをして定植するので、定植後は簡易支柱をすることと、1~2度「わき芽かぎ」をするだけで、草取りは畝間の草取りくらいです。追肥はマルチをはがすのが面倒なのでほとんどせず、元肥一発です。元肥として、メタン菌液肥とクン炭(焼きすくも)しか入れませんが、これだけで、ピーマンは5ヶ月近く成り続けてくれます。ピーマンもナス科ですが、ナスビにつくテントウムシダマシという害虫がピーマンにはほとんどつきません。ピーマンは今、カラーピーマンのパプリカが多く出回っていますが、パプリカを作るのは技術力がいるので、自分は作っていません。種からスタートするとピーマンは3月上旬頃に蒔き、いまだに収穫が続いていますが、秋冬作のインゲンは8月のお盆明けに蒔いて、もう収穫が終わりに近づいています。インゲンの収穫期間は、春夏作でも秋冬作でも2週間ほどであり、ピーマンは5ヶ月近くです。どちらが得かなどは、ワンパック農家にはあまり関係がありません。ワンパック農家では、10種類ほどのワンパックのうちの1種類がピーマンであり、インゲンであるという捉え方をしています。ピーマンは今40キロ地点にさしかかろうとしています。22本のピーマンがまだ一団となって走っています。1本の脱落もなく、グラウンドになだれ込もうとしています。初霜というゴール地点に向かって・・・。



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プロフィール

水田祐助

Author:水田祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在55才、農業歴19年目。農業形態は野菜とハーブのワンパック宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ30羽。25年ほど農業とは無縁だったが、ボクが子供の頃は、家は葉タバコ農家だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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