あめんぼ通信

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

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田舎移住

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 10月12日。いい時候になった。暑からず寒からず。夕暮れが早くなったので、もう昼寝をする時間が取れない。田んぼにいると、いつの間にか時間が経過している。別にこの時間は、自分を高める時間でもないし、遊んでいる時間でもない。サラリーマンと違って、たいしてカネになっている時間でもない。1日1日が淡々と過ぎていくような1日である。でも農作業をする手と足だけは、せわしなく動かしている。体力は40才の時より今の53才の方が劣ってきてはいるが、農作業の勘所は、経験の積み重ねにより格段にわかってきているので、40才の時より多い作付量を、より短時間でこなしている。ただ農業は自分のペースであり、他人のぺースと比較したり、比較されたりすることはないので、自分のペースが速いのか遅いのかはわからない。スタートして12~13年くらいまでは、いろんなことを吸収していく余地が残されているが、農業歴16年くらいになると、もう新しいことを吸収していく素地が少なくなっている。だから、ここ数年は「田んぼ見学」ということをあまりしなくなっている。つまり、以前はちょっと時間が取れると、頻繁に他人の田んぼを見学させてもらいに訪問していたが、それが少なくなっている。技術的なことはもうこれくらいでいいかなと思っている。自分の技術が高いのではない。逆に友人よりかなり劣っている。技術があまりあがっていかないタイプだったような気がする。もし自分に技術力が多少とも身につけれたら、「ハウスでの集約栽培」のようなことをやっていたかも知れない。大規模栽培は向かなくても、ハウスを2つか3つ持って、特定の花とか、ハーブとか、野菜を専門的に作っていたかも知れない。ワンパック野菜(セット野菜)の宅配というのは、技術力のない人や、技術力が上がっていかないタイプの人の農業形態である。こんなことを言うと失礼なような気がするが、有機農業をしている人は農業技術の低い人、もしくは農業技術がアップしていかない人が自分を含めて多いような気がする。そして、独善的な農法やこだわりの農法を、環境保全的とか未来農法の先取りとかと勘違いして、多分、広がりはしないであろう自分独自の農法にこだわり続けている。農業技術を
アップできた人はワンパック野菜から専門作物系に移るようである。自分や家族の生活のために。


 結局自分は、サラリーマンの時もそうだったが、農業に転身してからも、農業で食っていく能力(主に技術力)がとぼしい。でも、仕事としてはサラリーマンより農業の方がはるかに楽しいし、自分に向いていると思う。これは1人社長であり、誰に気兼ねをすることもないから、田んぼは居心地がよい、ただそれだけであるが。
 この社会の中で多くのことを望んでいなくて、いや、望んでも自分には手に届きそうにないことを早々と悟らされて、つつましくてもよいから、1日1日が自分なりに充実して、そして最低限の文化的生活をしていくだけの収入になれば、それ以上のことは何も望まないというように、農業への転身と共にそう変わっていったが、その最低限のつつましい生活さえさせてもらえないというのが、今の資本主義社会である。とにもかくにも、生きていく為の最低限の必要経費というか、負担を強制される社会的経費が高すぎる。かすみを食って生きていけとでも言うのだろうか。余儀なくして社会的弱者の立場に陥った人にとって、今の社会の仕組みはどうしようもないほど逃げ場がない。田舎でも、自給自足できるものは何にもなくて、カネがないと何にもできないのだから。


 元々虚栄心などは少なくて、他人の持っているものをそんなに欲しいとは思はないし、うらやましいとも思わない。農業を始めてからは、ほとんどカネを使わない生活を心がけてきた。小遣いは散髪代くらいである。ストレス解消のために何かをしなくても、日々、土に接した生活をしていると、外の世界にそんなに刺激的なものを求めなくても、過ごして行けるようになった。農業は誰でもすることができなくなった「とてつもなくぜいたくな職業」ということがよくわかっていたので、農業を始めてからは、他の事は我慢するというより、あまり求めなくなった。
 能力のない人が「独立自営の仕事」をしたいと思えば農業ぐらいしか考えられないのに、元々の農家で、土地も農具も先生(父親もしくは母親)もそろっていても、今の社会は、農業では生活ができない時代である。まして、都市生活者が農業をしたいと思っても、そのハードルは余りに高すぎる。マスコミの論調にだまされて、田舎への移住を求めたりせず、できうるならば、都市に留まり続けた方がよい。定年まで待つという選択である。今の団塊の世代の田舎移住という一つの流れは、(1)彼らが元々田舎出身であること。(2)子供の時に農作業をよく手伝わされていたので、農業の原風景が残っていること。(3)古きよき時代の田舎の人間関係を知っていて、それを後生大事に持っていること、等が考えられる。しかし、現実の田舎暮らしは、都会暮らしより、より多くのカネがかかると思う。自給自足できる物は田舎でも何一つないし、田舎では冠婚葬祭費がつきものであるし、車は必需品であるし、自給野菜だけを作ることは、買うことに比べて3倍は高くつくだろうし、現在の田舎の人間関係は殺伐としていると思われる。つまり、田舎移住を選択することは、定年後も引き続いて都会暮らしをすることと比較して、かなりの投資と冒険になってしまうと考えられます。車が運転できて、いつまでも元気でいられるなら問題ないが、平均的にそれは定年後15年と考えると、その後はまた何かと便利な都市の方がいいようにも思えます。でも人は一定の年になると、自分の中に宿している太古のDNAが騒ぎだして、土に根付いた生活がしたいという欲求が強くなるのかもしれません。


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プロフィール

水田祐助

Author:水田祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在55才、農業歴19年目。農業形態は野菜とハーブのワンパック宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ30羽。25年ほど農業とは無縁だったが、ボクが子供の頃は、家は葉タバコ農家だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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