あめんぼ通信

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

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自給率は決してアップできない、その理由

取り込み詐欺 (日本農業新聞4月7日付)
「詐欺師にとって、農家は新しいカモ、いわば新市場なんです」。

防止策
(1)突然の大量注文や接触には警戒する
(2)決済方法は代金引換を厳守し、相手が代金後払いに固執するなら取引しない

 自分の場合はインターネットなどでたまに入ってくる新規取引は、たいてい断る。小面積だから、そんなに送れる野菜やハーブはない。
 
 自分が相手をしてもらえる顧客は一般の個人客か、もしくは業務用では小さな個人経営の店である。仮にサンプル送付だけで次の注文がもらえなくても、金額的には知れている。1ヶ月間の取引も多くて3回ほどだから、1万円ほどである。貸し倒れもほとんど発生しない。

 ただ、これからは小口を狙ったサンプル詐欺も「ちりも積もれば山となる」で多くなるだろう。むやみにサンプルを送らない。1ヶ月間の取引を大きくしない。支払日を定めてもらう等の方法も必要だろう。



農業における個人差

 
 スーパーに並んでいるナスビは想像できても、ナスビが成っている姿を想像できる人が何人いるだろう。そういう自分も、農業がひらめく以前は、ナスビがどんな格好で成っているのか全く知らなかった。就農準備期間中に始めて知った。元々の農家でもこの程度である。興味がなければ気にも留めないので、田舎でもサラリーマをしていればこういう人の方が多いと思う。

 そのナスビであるが、今まではずっと44本定植してきた。最も多く定植した時でも90本が最高だった。90本定植して収穫が始まった頃、自分にはこれは多すぎると感じた。

 しかし広い世間を見渡してみると、有機農業をスタートして3年ほどで、500~600本を植えている人もいる。
 
 つまり農業の世界では、一口に有機農業といっても、個人差が大きい。能力(技術力)の差 、資本力(経済力)の差、年齢の差など千差万別である。
 
 個人差というのは歴然と田んぼに出てしまう。そして、人の田んぼを見れば大体どれくらい稼いでいるかくらいは10年も農業をやっていればわかる。
 
 他人がやっているから自分にもできるだろうとか、真似をすればできるだろうというやさしい世界ではない。農業が継続できている人は、営業力、資本力、技術力の内、どれか一つは強い分野を持っている。

 農業の世界で自分の稼げる金額というのは、4~5年のうちにわかってくる。稼いだ範囲で生活がまわらなければ、農業は継続できなくなる。

 現役世代の人が農業に新規参入しても、10年継続できる人は「3~4割」ほどだと思う。

 「無知の涙」と言うか、農業雑誌にだまされてこの世界に入ったりすることのないようにしたい。

 とにかく元手のかかる職業である。元々の農家である自分でも、
農業用軽四・・・・・・・・・・・・・74万
物置とトリ小屋・・・・・・・・・・41万
井戸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27万
エンジンポンプとホース・・・・・7万
草刈機2台目・・・・・・・・・・・・・・6万
管理機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9万
乗用トラクタ・・・・・父が買っていた
 これだけですでに164万かかっている。そして、農業を始めれば、いろんな費用がいっぱいかかりだす。そして自分くらいの小面積でも、種代と苗代だけで平成18年度は4万9千円、平成19年度は3万8千円支出している。

 作らずに買った方がはるかに「得である」。はっきりいって農業は「道楽」だと思う。貧乏人はできない。

 稲作は父の入院の年に、即、手放した。すでにコンバインは買い替えの時期がきていたし、不器用なのでコンバインや田植え機の使用、乾燥機の組み立ても自信がなかったから。
 
 稲作は近所の親戚に70アール(7反)ほど委託して、毎年、小作料として4俵(240キロ)頂いている。我が家は年間に1人1俵食べるので、ちょうど1年間分になる。しかし作ってくれている人は70代半ばなので、いつまで作ってくれるかわからない。その後は地域で委託できる人はいないので、「遊休地」にするしかない。草ぼうぼうでは周囲の田んぼの迷惑になるので、年に3~4回、耕運だけはする必要がある。
 大豆等への転作は難しい。作る作物を変更すれば、その作物にあった機械が必要になる。加えて誰でも得手不得手はあるので、転作は簡単ではない。




自給率のアップは困難
 
 
 自給率のアップをいくら叫んでみた所で、この国の自給率は決してアップしない。新規参入しても、農業で生活ができるほど、あまい職業ではないと思う。補助金なしでは自立は難しいのではなかろうか。

 そして農業は、収入の割には高い職業能力が要求される仕事である。今は中国からの輸入が少し減っているようだが、早晩また頼らざるを得ない。この国では農業が職業として成り立つような経済収入が得られないから、農業の継続は困難を伴う。農業を始めるより農業を継続する方がはるかに難しい。
 
 だからといって補助金の垂れ流しだけは止めてほしい。いくらつぎ込んでも、農業の足腰が強くなることはなく、補助金依存型農業になってしまう。

 この国の農業はすでに末期ガンの状態であり、助けようがないのに、延命に膨大な金額がつぎ込まれている。そしてこれは、食糧という国の基本に関わることだからか、誰も表立って反対ができない。

 
グローバル経済の下では、自国の農業を簡単に自立させることはできない。

(1)地球というパイは限られている。

(2)人口はますます増えている。

(3)農作物は国際市場の取引となっている。

(4)どこかの国が芳醇であれば、どこかの国は不足する。

(5)農作物は世界を平等にまわってはいない。

(6)飢える人と飽食の人に必然的に分かれる。

(7)輸入を途絶えさせれば、その国だけの農作物で供給しなければならないから、農業が自然と自立してくるが、他国との競争にさらされている以上、安い外国の農作物が、高い国内の農作物を駆逐する。

(8)価格が2倍も異なれば、安い方を選択したくなる。

 
 輸入飼料が2倍に高騰した→ならば自国で作るようにしたらどうか→しかし、補助金がついても誰も作ろうとしない→それでもまだ輸入飼料の方がはるかに安くつくからである→輸入飼料が3倍になっても、まだ国産は対抗できない→こんな状態なのに自国で飼料を作る人が出ると思いますか→結局、高騰した部分に補助金を出す(出せ)と言う→短期間では終わらない→その間に持ちこたえれなくなって廃業を決意するか、あるいは補助金をもっと出せと要求する→大きな投資をしていれば、止めようにやめれない→国は補助金を出し続け、自給できないのだから経営者の足腰は何ら強くならず→延命措置か自爆か。

 

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コメント

同じことを。。。

自給率について同じことを
1ヶ月前に考えてました

なぜ、キャベツを畑に鋤き込みながら
自給率が低いと嘆いているのだろう?

自分のたどり着いた答えは生活レベル

電気も水道もなく服を売っている店すらない
そんな環境でその日に食べる食費だけを
稼ぐために農産物を作っている国は
たぶん少なくない

貨幣価値の高い日本円を
衣食住に存分に使う日本の農家は
太刀打ちできない

これは、先進国には共通の課題

国レベルでの適正な対処が必要でしょうが
頼みの関税も押し流され。。。
これから辛い時代になりそうです

  • 2008/04/12(土) 17:36:40 |
  • URL |
  • ふみお おおもり #-
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プロフィール

水田祐助

Author:水田祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在55才、農業歴19年目。農業形態は野菜とハーブのワンパック宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ30羽。25年ほど農業とは無縁だったが、ボクが子供の頃は、家は葉タバコ農家だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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