あめんぼ通信

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
このページのトップへ

土からの疎外

2008_03292008年03月29日0017

 イノシシに狙われるのは、今の所、サツマイモだけである。しかし、近所の人が、去年はナンキンを全部食われたと言うので、今年はナンキンをサツマイモの隣に植え、この田んぼ全部を電柵で囲うことにした。
 
 イノシシの好物は、サツマイモ、ナンキン、ジャガイモ、ニンジンの4作物。この内、現実に狙われたのはサツマイモだけである。

 当地はまだイノシシやシカの密度が低い。そして、サルは今の所いない。ちょっと山村へ行くと、イノシシやシカの密度が高く、あらゆる作物を電柵やトタン、鉄柵で囲わなければならなくなっている。
 
 サルが出没するような山村では、家庭菜園のような小規模でも、被害を考えたら、作るのがばかばかしくなるのではなかろうか。

 「山村には何の未来も見えない」と思うのは、こんな害獣の被害も大きな一因である。

 害獣以外の要因を考えても、山村に展望は全く無い。限界集落支援とかで補助金が下りるらしいが、いったい誰のために、何のために補助金が使われるのだろうか。

(1)ライフラインと社会保険料の支払いが全国一律
(2)山村にまで下水道がきて、田舎ほど料金は高負担
(3)日用品諸物価が都会に比べてかなり高い
(4)雇用の場が少ないか、もしくは遠方。賃金も安い
(5)車が運転できなくなったら、山村には住めない
(6)害獣の激しい出没で家庭菜園も満足にできない

 山村のメリットは何だろう。自給自足は破壊しつくされて、山村もカネのある人しか住めなくなっている。

 山村とは、
 功成り、名を成した人が晩年の一時期を過ごす場所か
 哲学的瞑想にふける場所か
 ただひたすらに大地と戯れる場所か
 自給自足をめざして、より奥地の山村へ向かうのか

 

2008_03292008年03月29日00082008_03292008年03月29日00052008_03292008年03月29日0001

2008_03292008年03月29日00152008_03292008年03月29日0018 

 今は、どの田んぼもほとんど更地である。ニワトリにやれる野菜クズも無くなった。だから草しか与えることができない。ニワトリのための草刈場として、一部は耕運しないで残した。
 4月という月は、たった30羽でも、草に事欠く。

 

2008_03292008年03月29日00362008_03292008年03月29日0041

 ニワトリほど農家にとって重宝な生き物はいない。
(1)タマゴ
(2)糞が肥料になる
(3)家の残飯処理
(4)田んぼの残渣処理
(5)45年前には、肉としての価値が最も高かった

 そして、ほとんど手間もかからない。
(1)エサ・・・コゴメ、米ぬか、購入エサ
(2)青菜・・・草、野菜くず
(3)水

 ニワトリは農業を始めて1年後に飼い始めた。まだトリ小屋もできていなくて家の納屋の軒下で飼っていた。トリ小屋ができたのは、飼い始めて2ヵ月後だった。

2008_03292008年03月29日0060 2008_03292008年03月29日0057 2008_03292008年03月29日0025

 ニワトリ小屋の東(花が咲いている場所)に、ヤギ小屋を作ろうと思えばすぐにでも作れたのに、ヤギの導入には至らなかった。
 
 ヤギと言えばヤギ乳を想像するが、ヤギの乳搾りは毎日15分ほどかかるらしい。

(1)ヤギの乳搾りの経験がなかった。
(2)ヤギの乳を飲んだ経験が数回しかなかった。
(3)子供の頃、家ではヤギを飼っていなかった。
(4)ニワトリほど思い入れが強くなかった。
(5)ニワトリほど重宝な動物と思わなかった。
(6)ニワトリより手間がかかると思った。
(7)物事は全て期限付きと思う。今までに飼えなかったのだから、もう飼えない。
 
 ヤギは草食動物であり、土手草、山(葉タバコ跡地)草、畦草、田んぼ草、道草と、草場はいくらでもあったのに。

 

 土に触れることができる仕事は喜びである。地位、名誉、肩書き等は、土に比べたら何ほどの事もない。
 日々、土に触れる仕事に従事できていることが誇りである。現在という世の中は、土に触れるということさえ、本当に難しい時代になった。「土からの疎外」、それは人間にとって、「最も耐え難い疎外」だと思う。 
 
 99.9%のニワトリが、土の感触を知らずに淘汰されるように、99.9%の人間は土に触れる農業には従事できなくなった。それは、
(1)経済的理由からなのか
(2)世の中のシステムのせいなのか
(3)当人の自由意志によるものなのか

 サラリーマンの世界でつまづいたおかげで、人より23年早く、大地の上に立つことができた。立ち続けることができる境遇にも恵まれた。

 人間は、土からますます遠ざけられようとしている。

 

2008_03292008年03月29日0072

(今日の夕飯)
親子丼
ネギの煮物・・・昨日の残り

あなたの一票が、農業ルポライターへの
道を開いてくれます→
ranking
スポンサーサイト
このページのトップへ

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

FC2Ad

プロフィール

水田祐助

Author:水田祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在55才、農業歴19年目。農業形態は野菜とハーブのワンパック宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ30羽。25年ほど農業とは無縁だったが、ボクが子供の頃は、家は葉タバコ農家だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

最近の記事

最近のコメント

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

QRコード

QRコード

リンク

このブログをリンクに追加する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。