あめんぼ通信

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

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国内農業の行方

 サラリーマンで落ちこぼれなかったら、決して農業はしていなかった。農業では生活できないということは、農業がひらめく以前は、ごく当然の認識だった。しかし履歴書が汚れてきても就職先に長く留まれず、年齢も30代半ばが近くなると、自分で自分をもてあまし、この先どうなるんだろうと考え続けた。そんな時、突然農業がひらめいた。
 
 手取り200万にはならないだろうが、150万~200万にはなるのではという認識を持っていたが、当初の予想の半分にもならない世界だということをすぐに認識させられた
。しかし、スタート時点で、ワンパック農業形態以外はできそうに思えなかったので、他の農業形態に移行できる自信はなかった。農業以外の職業はもう考えられなかったので、とにかく没頭していった。7年間ほどは無我夢中だった。周囲がやっと見渡せるようになったのは、8~10年目の頃だった。
 
 自分が農業を始める1年前にマルミさんが定職についたので、自分の農業収入が少なくても、我が家の生活はまわっていった。がむしゃらに農業を続けてきたが、農業収入は3年目あたりからほとんど変わらず、阪神大震災後は神戸の顧客がだんだんと少なくなり、その後の収入は下降線をたどった。

 夫婦2人で農業をしている人は、主になる方の技術力が高い。自分は夫婦で農業をするなど想像もしなかった。100%食えないと思った。
 現在は当地でもイノシシが出没するようになったので、18年前より農業をすることがもっと手間で難しくなっている。
 
 
 
 農業に未来は見えない。ちょっと考えれば誰にもわかる。
(1)農業はすでに地球規模でグローバル化している。
(2)地球という面積は広がらない。 
(3)地球温暖化による異常気象の増加、砂漠化の進行。
(4)後進国の経済成長による人口増加。
(5)バイオ燃料作物への転換。
(6)作物の成長する時間は500年前と何ら変わらない。
(7)個人の農業で世界と戦えないのに、企業が農業をしても世界と戦えるわけがない。理由は、ハウス等に大きな設備投資をして集約栽培をしても、機械が機械を作ってくれるような機械化はできないし、収穫を終えるまでの期間、最短でも50日ほどの期間、その設備がその一作のために固定化される。
(8)農作物が不足すれば2本足の害獣に盗まれてしまう。
(9)サル、イノシシ、シカ、カラスの激しい進出。
(10)輸入農産物がいくらでも入ってくる。1国が輸出できなくなっても他国から入る。完全にストップしないと、国産は勝負にならない。
(11)日本人の意識が完全に国産指向になればよいが、輸入品と国産の価格差のギャップをどう克服するか。
(12)輸入がストップしてから対応すると、野菜類は成長するまでに2~6ヶ月かかるので、その間をどうつなぐか。
(13)一度放棄された田畑は、急の作付は難しい。
(14)一度リタイアした農民は簡単には元の農業に復帰できない。つまり、機械類の復帰が難しい。
(15)こうしているうちにも、高齢化した農業者はどんどん離農して、「技術の伝承」は中断する
(16)サラリーマンとの収入格差があまりに大きいと、若い世代が農業に参入できない

 
 
 今日は作家の「高嶋哲夫さん」の講演会があったので、岡山県立図書館に行ってきた。
 いまいち、感動が少なかった。経歴が変わっていたし、書くことに関して何か参考になることがあるかなあと思ったが、あまりなかった。
 ぬーぼーとして、とらえどころのない人。びんびんに話す人ではなく、ぼそぼそと話す人だった。おもしろく話されるのに、話に誇張や抑揚が少なく、構えたり、えらぶったり、強調したりすることのない、何処ですれ違っても、その存在に気づかされないような物静かな人だった。
 ただ、経歴はすごい。大学時代によく勉強された方なんだなあと思った。 慶応大学工学部→大学院卒→日本原子力研究所→退職してアメリカ留学→アメリカ留学で科学分野に対する能力の限界を知る→帰国して学習塾を経営しながら作家活動に入る。ラッキーだったことは、まわりに作家志望者が複数いて、書いた原稿を読んでくれと言われて読んでいるうちに、これくらいだったら自分にも書けそうだと思って40歳頃から書き始めたらしい。昭和24年生まれで現在58歳。

 

 自分の場合、農業をスタートする時点でイメージできなかったことは、何一つ実現できていない。
 多分、Iターン(都会の非農家出身の新規就農者)で農業を始めるような人は、最初に田んぼ見学をした時に、「これなら自分にもやれるだろう」とイメージできたのだと思う。
 支援制度を利用する新規就農の場合、多くは県が勧めるトマトかブドウのスペシャリスト型を選択する人が多いので、それらのハウスを見て、何とかなるのではと感じたのだと思う。
 農業の才能の有る無しは、農家出身、非農家出身は全く関係ないし、子供の頃の見聞や手伝いも能力にはほとんど関係ないと思うし 、農業が好きで適性があっても、稼げるかどうかは全く別問題。

 農業に学校教育や専門機関が必要とは今でも思っていない。専門教育を受けていたら、自分の農業能力が上がっていたとも思わない。学校へ行っていたらハウスが建てれるようになった 、果樹の棚ができるようになったということはありえない。そんなものはすでに、農業を始める以前の能力である。 

 

 農業にはあまり投資しない方がよい。

(1)一昔前、多くの人が葉タバコの乾燥庫を建てたが、葉タバコ栽培は急激に廃れた。高額の乾燥庫に投資しただけで終わった 。
(2)一昔前、多くの人が豚小屋を建てた。儲かるはずだった豚は、たった5年ほどの間に儲からなくなった。後には豚小屋だけが残った。
(3)大型台風によるハウスの倒壊を何回となく見てきた。
(4)米を買っても4人家族で年間5万円ほど。仮に新品のコンバインを買ったとすると、普通のコンバインでも300~500万ほど。米代は10年買い続けても50万円ほど。
(5)機械に投資したら、止めるタイミングや、保管のための倉庫、盗難の心配、修理代や油代、危険も伴う。
(6)投資すると、惜しくなって簡単に退けなくなる。
(7)ある機械への投資が、別の機械を必要とする「呼び水」となってしまう。例えば、稲の場合は畦塗り機。ハウスの場合、もろもろの付属部品やビニールの張替え。



2008_03232008年03月23日0007

(今日の夕飯)
すき焼き

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プロフィール

水田祐助

Author:水田祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在55才、農業歴19年目。農業形態は野菜とハーブのワンパック宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ30羽。25年ほど農業とは無縁だったが、ボクが子供の頃は、家は葉タバコ農家だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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