ニジェールの家畜
ニジェール、「秘められた宝物発掘」と新聞に出ていた。ニジェールはどのあたりだったか思い出せなかったので、地図で確認したらサハラ砂漠のど真ん中あたりだった。砂漠ばっかりの国に見えたが、3000万頭以上の家畜がいるらしい。
世界最貧国の一つで、面積は西ヨーロッパと同じ大きさらしい。貧しいのは何の基準で貧しいというのかわからないが、「乳」と「肉」は自給できる家畜数らしい。
日本でもつい45年ほど前までは、口に入る肉は、庭先で飼っていたニワトリをつぶした(絞めた)肉を、月に1回ほどのペースで食べるくらいだった。
だから、いざという時には、20羽ほどのニワトリがまた家々の軒先に復帰してくると思う。ニワトリは超便利な家畜である。理由は
(1)ヒヨコからたった半年で親鳥となり、タマゴを産み始める。
(2)時々絞めれば、肉料理にありつける。
(3)糞が野菜の肥料になる。
(4)台所から出る食べ残りや、少し古くなった食品がニワトリの腹を通してリサイクルできる。
(5)ヒヨコは1羽が200円ほどで買えるし、4年ほど飼って入れ替え、入れ替えしていけばよい。
(6)エサの自給は20羽でもちょっと難しいが、これくらいの羽数ならエサを買っても知れているし、作れるなら、小麦や雑穀を少量作って軒下につるしておけばよいし、野菜クズも無駄にならない。
45~50年ほど前までは、ニワトリ20羽ほどと使役牛1頭が、たいていの家の門先で飼われていた。
集落営農
最近、集落営農組織作りが農業新聞にしばしば出ている。それは5年後、10年後の農地を守る担い手を育て、農地の荒廃を防ぐことを目的とする。JAでは、リーダーのサポートや掘り起こし、地域づくり、農地の保全と集積など、集落営農組織作りに向けた支援をさらに強化する。
支援方策では、集落営農組織の育成について、
(1)意識の共有化
(2)機械の共有化
(3)収支の一元化
(4)農地の共有化
の4つの共有化のステップを挙げている。
集落営農組織作りは、かなり困難と思う。こういう営農組織は「ビジネス」を目的にするのだろうが、利益など出ないと思えることと、農業の半分は「自分自身の癒し」であり、残りの半分が「ビジネス」と自分は思っている。癒しであるには、機械をできるだけ使わず、小規模に留め、種蒔きから収穫に至る起承転結の全てに係り、スピードや効率の概念ばかりに捕われずに農作業を楽しむことにある。
農業は組織化や企業化には適さない、個人が営む小さな独立自営業である。
400越す集落が消滅?
鹿児島県が初めて行った集落状況調査で、10年以内に消滅、または集落機能の維持が困難になる集落が400を超えることがわかった・・・関係者一体となって対策を検討する作業に入る。
対策を検討してもどうしようもないと思う。生活の基盤であるライフラインがすでに日本全国津々浦々同一だから、どんな田舎でも「カネ」がないと生きていけなくなっている。50年前のように自給自足の生活が成り立つなら、山奥の山村でも生きていけるが、自給できるものなどほとんどなく、自給しようと思うと逆に高くついてしまう。そして、田舎でもかなりの割合で下水道がきており、その料金は都会より割高になっている。国民年金の支払いも全国一律。国民健康保険など、田舎の方が保険料が高くなっているのではなかろうか。日用品等の諸物価も田舎へ行けば行くほど高くなり、逆に賃金は田舎の方が低い。まさに都会と田舎はあべこべになっており、冠婚葬祭費の支出も田舎は大きい。
田舎暮らしは都会暮らし以上にカネがかかると思う。

(今日の夕飯)
シチュー・・・ブロッコリー、ジャガイモ、ニンジン、豚肉
ネギの酢味噌
あなたの一票が、農業ルポライターへの
道を開いてくれます→

