あめんぼ通信

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

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サツマイモ サトイモ 柿

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 当地では今日から稲刈りが始まった。米は10アール(1反)で8俵とれれば良い方なのに、1俵の生産者価格は現在12000円ほどらしい。つまり、10アールで96000円ほどにしかならない。1ヘクタール(100アール)では96万。100万にもならないらしい。これから肥料代や機械の減価償却費を引くと、一体いくら手元に残るだろうか。あまりに安すぎる。これでは生産者の意欲がなくなってしまう。


 10月はお祭りの季節でもある。当地でも、10月15日に集落内の「祷組」のお祭りがあり、お膳が出る。10月15日は「子供みこし」も出て磯上地域の4集落を練り歩く。10月18日と19日は秋祭りである。ボクが子供の頃には家でお寿司などをしていたが、今、我が家では何もしていない。10月22日には集落の農業祭がある。この秋の豊作を願う行事で、天王山(集落で祭っている山)にお参りした後、公会堂でこちらもお膳が出る。ボクが子供の頃には、この天王山にマツタケがたくさん生えて、学校から帰るとよく引きに行ったが、今は松が枯れてしまって、マツタケなど生えない。松は環境の変化に敏感な木であるらしい。マツタケを引きに行くと山ナスビ(ブルーベリーのような実)もたくさんあったが、今は山ナスビも全く見かけない。たった40年ほどの間になんでこんなに変わってしまったのだろう。それまで1000年以上の長きにわたって、毎年生え続けてきただろうマツタケと、成り続けてきただろう山ナスビが、全く消滅してしまった。自然環境の変化もあるが、もう一つの大きな原因は、ご飯やおかずや風呂焚きの「クド」が、プロパンガスや電気温水器に取って代わり、山の木や落ち葉が不必要になり、毎年してきた山の手入れを放棄したことに起因する。


 10月のワンパックはサツマイモとサトイモが支えてくれる。春夏野菜がそろそろ終わりに近づき、秋冬野菜はまだ生育途上のこの時期は、野菜の種類が少ない端境期である。10月上旬にキュウリ、ニガウリ、オクラが終わり、ナスビは成長がゆっくりに成り少し硬くなり、ピーマンも成長が遅くなる。エンサイやツルムラサキも成長が遅くなり、ツルムラサキは茎が硬くなる。新しくこの10月上中旬に出荷できるようになるのが、ツルナシインゲンとレタス(極早生品種のガーデンレタス。サカタの種)である。


 今日のワンパックの構成品目は、ジャガイモ(1キロ200円)、ナスビ(500g200円)、ピーマン(300g余り200円)、オクラ(15個150円)、エンサイ(350g150円)、ツルムラサキ(500g200円)、サツマイモ2種類(2キロ600円)、サトイモ(1キロ400円)、レタス2種類(200円)、サービス品として、レモングラスとスペアミント→ハーブティ用及びイタリアンパセリ。以上で3100円(送料800円を含む)。インゲンが少し小さく、今日は出荷しなかった。


 インゲンとレタスをこの時期に出荷しようと思えば、お盆明け~8月20日頃までに、ニンジンと同一日にインゲンとレタスを蒔くと、田んぼの耕運や畝立ても都合がよい。ボクは毎年、ニンジン、インゲン(つるなしインゲン)、レタス(極早生種と中生種)、秋ジャガイモの芽だし(仮植え)の4作物を同一日に同じ田んぼに植える。つまり4点セットと考えている。


 作物の中でも、この作物は身体にやさしい作物だなあと思えるものがある。それは今の時期のサツマイモとサトイモと柿である。サツマイモは「ふかし芋」が常時、台所のテーブルの上にあるようにしている。9月中頃から12月中頃まで3ヶ月間、毎日ふかし芋が食べれるというのは、百姓であることの大きな贅沢であり、ひとつの喜びでもある。ボクは間食に甘いものをよく食べる悪癖があるので、先にサツマイモで腹を膨らませておくと、市販の間食品が少なくてすむ。これが身体にいいと思って、3日ほどでなくなったら、すぐ次のふかし芋を作る。自然の物は食べ続けていても、飽きがこない。


 ふかし芋にする品種は「高系14号」という品種で、日本有機農業研究会の幹事をしておられる、千葉県の林重孝さんから7~8年ほど前に送ってもらった芋で、晩生種である。一般にサツマイモは田んぼで作るとおいしくなくて、畑や山の斜面などで作るとおいしい。サツマイモは地形や土質を選ぶのである。でもこの高系14号は、どちらかと言えば粘土質の多いボクの「田んぼ」で作っても、それなりにおいしいので、気に入っている。9月の頭から掘れる早生品種の「ベニアズマ」も早掘り用の芋として作っているが、ふかし芋にすると高系14号よりかなり味が落ちる。ムラサキ芋とオレンジ芋はきれいだが、全く甘くないので、ふかし芋には適さない。


 今年は早生のベニアズマがあまりにもおいしくなかったので、どうしてだろうと考えていたが、近所のおばさんに「今年の芋はいつもの年より全然おいしゅうないんじゃけど、どうしてじゃろう・・・」と聞かれて、これは今年の気候によるところが大きいのかも知れないと考えた。7月に雨ばかり降って、7月の平均日照時間は例年の3分の1ほどしかなかったらしい。味の悪いのはひょっとして7月の日照不足によるものかも知れないと思い、それなら9月の好天続きでかなり味の取り戻しがあるかも知れないと考えた。


 サトイモの煮物も、ふかし芋と同じく自分で作る一品である。サラリーマンをしている時はどうという芋でもなかったのに、農業を始めて、自分で作り出してから、サトイモが大好きになった。サトイモを煮ておくと昼のおかずに困らないし、不思議とこの芋は身体にやさしく感じる。何かの本で、「サトイモは座布団のような大きな葉で、お日様の光をたっぷりと浴び、そのエネルギーを地下の塊根に送りこんでいるから滋養豊富な芋ができる」と言うようなことを書いてあったが、なるほどなあと思った。4月上旬に植えつけてから半年近くもかかって、ゆっくりゆっくり大きくなるのだから、その間にいろんなものを体内に溜め込んだのだろう。もし、最後の晩餐が10月になるなら、欠かせない一品である。しかし、サトイモは11月の中下旬頃から急速に味が落ちていくように思う。親芋に子芋、子芋に孫芋とつくので、子孫繁栄の意味から正月に食べる縁起物の芋でもあるが、正月の頃に食べるサトイモはさらに味が落ちている。多分、寒さにあたるのと、土中にあるため、成長点に達した後、いらぬ水分を吸って味が次第に落ちていくのだろう。でもワンパックは、市場出荷のようにその野菜が一番良い状態の時に一括出荷はできない。少しずつ少しずつ家庭菜園的な食べ方をするのと同じように出荷をしていく。10月、11月、12月、1月、2月の5ヶ月間、ワンパックを支え続けてくれる存在感いっぱいの芋である。料理にくわしくないので、ボクの作るサトイモ料理はアゲを入れて炊く煮物だけである。


 柿も10月上旬の少し黄みがかった頃から食べ始め、11月、12月と2ヶ月半ほど食べ続ける。田んぼでのどを潤す時に、そして間食代わりにとても重宝している。家ではあまり食べず、ほとんど田んぼで食べる。柿とふかし芋は本当にありがたい、自分の身体にやさしい食べ物だと思う。百姓をしている幸せはこんな所にある。多分、1世代前の人も2世代前の人も、柿とふかし芋に、この時期、こよなく癒されてきただろうと思える。それとも、柿とふかし芋しか他に食べるものがなく、毎日そればっかりでうんざりしていただろうか。ケーキは毎日同じ物を食べ続けると飽きがくると思えるが、柿とふかし芋は2ヶ月以上毎日食べ続けても、全然飽きない。


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プロフィール

水田祐助

Author:水田祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在55才、農業歴19年目。農業形態は野菜とハーブのワンパック宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ30羽。25年ほど農業とは無縁だったが、ボクが子供の頃は、家は葉タバコ農家だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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