あめんぼ通信

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

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肥料原料の急騰

 肥料原料の国際相場が急騰して、窒素、リン、カリを含むいずれの原料も、ここ1年で5割以上も値上がりしているらしい。

 カナダ郊外、氷点下15度の地表から1000メートル地下に降りた塩化カリ鉱石の採掘現場・・・カリ肥料の原料は、こんなところから採掘している。かなりびっくり。

 
 穀物価格の上昇から、世界各地で食糧増産に伴う肥料需要が大幅に伸びているが、塩化カリの生産量は頭打ちという。リン鉱石と尿素も事情は共通するらしい。

 
 飼料は自給の時代に入ったと思うが、肥料も自給の時代に入ったと思う。化学肥料は今後ますます値上がりするだろう。

 
 こんな時、45年前までのように「人糞」が見直されてもよいと思う。

 
 多くの人間は、口に入れる食べ物が安全かどうかを吟味するから、それに比例して出口の人糞も安全性が高い。

 
 ニワトリや牛は、安全性は吟味できず、与えられた物を食べる。だから、鶏糞や牛糞よりも人糞の方がはるかに「安全」と考えられる。

 
 しかし、人糞は一般的には不潔な物と思われている。

 
 現に自分も、我が家の鶏糞は全く汚いと思わないのに、我が家の人糞は汚いと思う。

 
 近世以前には、化学肥料というようなものはまだなかったし、ヌカが出回るようなこともなかったので、肥料といえば人間の糞尿が主体だった。

 
 江戸時代には売買されていたようである。栄養が足りていた武士の糞尿は高く、商人の糞尿は安かったらしい。

 
 そんな貴重な人糞だったのに、現在では産業廃棄物扱いである。水洗便所になっていると、もう人糞を利用することもできない。

 
 我が家はまだ水洗便所ではないので、肥料にしようと思えば我が家の人糞を利用できないことはない。

 
 しかし利用していない。理由は
(1)顧客が嫌う
(2)時間的、経済的に、業者に汲み取りを依頼した方がはるかに得。
(3)今のご時世に自分で汲み取りなどしていたら「世間体」が悪すぎる。
(4)仮に人糞を使うにしても、生で使うのはよくない。稲ワラや籾殻、落ち葉等と交互にサンドイッチ状にして堆肥にたて、1~2回切り返して2~3ヶ月経過してから使うようにした方がよい。

 
 地球環境という観点から考えれば、本来人糞は、鶏糞や牛糞と同じように、土に返す(戻す)という循環の思想が大切である。それがつい最近までの万国普遍の理念だった。人類数千年にわたる「とても有意義な肥料」が、たった45年ほどの間に「産業廃棄物」と考えられるようになった。

 
 水洗便所という反自然的なものを構築してしまったから、もう「有意義な肥料」として使うこともできなくなった。

 
 窒素、リン、カリの枯渇とともに、いずれ化学肥料は生産できなくなる。その時には、時代は逆戻りして、人糞、鶏糞、牛糞等の動物糞しか利用できなくなる。鶏糞や牛糞より、人糞の肥料効果ははるかに高い。それは肉類や魚類をたくさん食べるからである。そして図体も大きいので人糞生産量も多い。

 
 近い将来、水洗便所は、自然に敵対的、環境を悪化させる元凶とみなされて、取り壊されるかも知れない。

 
 常識的に考えてみても、土に戻してリサイクルしていた45年前までの処置の方がはるかに自然である。産業廃棄物と捉えるようになってから環境は急速に悪化した。

 
 人糞を化学処理した後の汚泥が田んぼに戻されている。その汚泥こそ、化学物質の混じった産業廃棄物であり、田畑に戻してはいけない。

 

 他の農業者がどんな肥料を使っているのか知らない。肥料には

化学肥料
市販の液肥
鶏糞
人糞
ストチュー(米酢、焼酎、竹酢液)
ヌカ
ナタネカス
牛糞堆肥
メタン菌液肥
土着菌堆肥
自分で作る堆肥
クン炭(焼きすくも)
苦土石灰
等がある。

 
 野菜の安全性は肥料で決まると思う。肥料は何度も変えてきたが、メタン菌液肥を使うようになってから、肥料について考えることはほとんどなくなった。この肥料をとても気に入っている。しかし、
(1)きれいな水がいつでも利用できる(近くにある)こと
(2)かなり臭いので、住宅の近くでは使えない
(3)天秤棒で肩に担ぐので、これがちょっと重労働かもしれない

 
 早く、自分に最も適した肥料を見つけることだと思う。

 
 無肥料栽培をする人もいるが、野菜は10年~20年のスパンで考えるものでなく、せいぜい2ヶ月~6ヶ月で収穫期になるから、初期(最初)に肥料を施し、収穫期にはその肥料を食いきって(消化して)いるような育て方がいいと思う。
 
 無肥料作りの野菜を食べたことがないので、味の比較はできないが、肥料が足らないと、しわかったり、固かったりすることが多いような気がする。生育途中で栄養失調気味の野菜は、病気や害虫の被害も多いのではなかろうか。

 
 メタン菌液肥は、最初に種菌をもらってくれば、その後は、ヌカ5に対してナタネカス1くらいの割合で補充していくだけである。

 
 ヌカは地域にいくらでもある。近くのコイン精米所に行けば、無料でもらえる。稲作農家がある限り、ヌカが手に入らなくなることはないと思う。

 
 ナタネカスの大半は輸入物だろう。そして遺伝子組み換え作物の可能性も考えられる。しかし、窒素分の補給には、ナタネカスくらいしか思い浮かばない。自分の場合は年間4~5袋ほど購入している。

 
 山の落ち葉を集め、酪農家から牛糞をもらい、籾殻や稲ワラ等も利用して「堆肥」を作っていたこともあるが、あまりに重労働で2年ほどで止めてしまった。

 
 友人の鶏糞をもらいに行っていたこともあるが、物置においておくと、ネズミが食い散らかすので、この方法も長くは続かなかった。

 
 2トン車で積んできてくれる牛糞堆肥を購入していたこともあるが、これも保存に難点があり、長くは続かなかった。

 
 市販の鶏糞を購入していた時期もあった。これはすぐに安全性に疑問を感じて1年で止めた。

 
 以前、ホウレンソウに使っていた苦土石灰(酸性土を中和する)も、メタン菌液肥を使用するようになってから使わなくなった。

 
 家庭菜園をしている高齢者が主に化学肥料を使うのは、身体が楽で、使用効果も高いからだと思う。

 
 実際問題として、化学肥料を使わないなら、市販の袋入り鶏糞を購入するか、酪農家から牛糞堆肥を購入するくらいしか、他に方法がないと思う。高齢者は堆肥を作ったりするような重労働はしない。

 
 肥料ではないが、下記のような資材は、草防止や夏場の水分保持に役立つ。
 

稲ワラ
麦ワラ
土手草
山草
籾殻(すくも)
落ち葉

 
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プロフィール

水田祐助

Author:水田祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在55才、農業歴19年目。農業形態は野菜とハーブのワンパック宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ30羽。25年ほど農業とは無縁だったが、ボクが子供の頃は、家は葉タバコ農家だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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