あめんぼ通信

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

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畜産、経営方法の誤り

 農業新聞に「鳥獣害対策」の出ない日がない。それくらい農作物はカラスや、イノシシ、シカの被害を受けている。そういうことが常に頭にあるので、山の中でしばしば、「ここは鳥獣保護区域になっています」などの標識を見ると、無性に腹が立つ。
 
 鳥、獣は狩猟しなければ、いくらでも増える。地球温暖化が原因と思える異常気象で、ただでさえ農作物が作りづらくなっているのに、丹精込めた野菜が収穫直前にこれらの害獣にやられてしまうなら、ますます農業は割に合わなくなる。誰のための、何のための「鳥獣保護区域」なのか、全くもって意味がわからない。
 
 先日の農業新聞に「モンキードッグ」という、猿を追い払うための訓練を受けた犬が出ていたが、育成費用は1匹あたり20万円近くかかるらしい。猿害対策は防護柵だけでは限界がある。猿が出ても大地にしがみついて農業を続けなければならないのだろうか。そんな食料難の時代が近い将来くるような気もする。
 

 
 飼料が高騰している。畜産の生産費に閉める飼料費の割合は40~60%と高く、飼料費の高騰が経営の悪化につながっている・・・それは、そういう経営のやり方に問題がある。動物飼育は自給できる飼料の範囲内で考えるべきだ。自給できる飼料は、ニワトリで30羽くらい、牛なら1頭だと思う。45年ほど前まではこういう飼い方だった。
 
 普通に考えてみて、海外から安価な飼料を大量に購入して動物をたくさん飼うという方法は極めて不自然であるが、それを不自然と思わせないくらい安価な飼料が海外から輸入できていたので、ビジネス的にはそういう飼い方が近代的であるとか効率的であるとか言われた。
 
 しかし飼料の高騰が新聞紙上をにぎわすようになるにつれて、海外飼料を購入して大規模に飼うというやり方が経営的に成り立たなくなった。それなら、本来の「地域循環」である、地域で取れたものをエサにして、そのエサがやれる範囲内の頭数を飼うというやり方に変えていく必要がある。そんな「ままごと」みたいなことをしていたら「飯が食えん」と思っても、それが本来の正しい飼い方であり、現在の経営方法が誤っている。

 45年前には
ニワトリ・・・肉の供給、卵の供給、糞の供給という3拍子だった
ウシ・・・田んぼの耕運、肥育して売るもしくは乳牛の乳を売る、糞の供給という3拍子だった
 
 そしてエサは
ニワトリ・・・買ったエサ、ヌカ、コゴメ、くず野菜、草
牛・・・草

 飼料の高騰、輸入の減少のような状況では、規模を縮小して身の丈の畜産にせざるをえないのではなかろうか。規模拡大という資本主義的路線は完全に行き詰まりである。
 縮小は、後退や敗退ではない。斬新な前進である。そういう経営方法で最低限の生活がまわっていかないのは、そんな社会システムや経済システムが誤っている。変えることができないなら地球温暖化も阻止できない。
 今後は、
エネルギーと食料の間の、農作物の奪い合い
工業と農業の間の、水の奪い合い
 が始まるらしい。
 

  
 医療制度の崩壊も深刻らしい。その原因として、医師総数そのものが先進諸国の中で圧倒的に少ない現実が指摘されているが、岡山大学医学部の定員は120人。県下の新規就農者数は毎年120人前後で推移している。つまり、医者と農業者がほとんど同じ人数である。医者の定員は確かに少ないかも知れない。しかし、農業者の数も幾何学的な数字である。医食同源と言われるが、農業者の数がこれでは、食べ物の状況も寒々しいものがある。これでも食料が足りているのは、海外から大量の農作物が輸入されているからである。
 
 普通に農業をして、農業でも何とか最低限の生活が維持できるなら、こうも農業者の数が減らないはずである。この状況をおかしいと思わないくらい国民感覚が麻痺している。こうまで農業者が減っているのは極めて異常な状態である。それくらい農業を職業にすると「食べて」いけれない。


2007_12112007年12月11日0048

(今日の夕飯)
ハクサイの水炊き・・・昨日の残り
ホウレンソウのおひたし・・・初物
サケ

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プロフィール

水田祐助

Author:水田祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在55才、農業歴19年目。農業形態は野菜とハーブのワンパック宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ30羽。25年ほど農業とは無縁だったが、ボクが子供の頃は、家は葉タバコ農家だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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