秋が来ても、雨が降らない
秋が来ても、涼しくならない
秋が来ても、彼岸花が数本しか見えない
秋が来ても、毎日30度を超えている
秋が来ても、汗びっしょりになる
「暑さ寒さも彼岸まで」なのに、毎晩暑くて寝苦しい
雨が降ってくれたら、身体が楽になるのに
雨が降ってくれたら、野菜が喜ぶのに
雨が降ってくれたら、毎日の水やりから開放されるのに
秋雨前線はどうしたのだろう
このまま9月に雨が降らなかったら秋冬野菜はどうなるのだろう
春夏野菜は半分投げ気味に、水は秋冬野菜にまわしている
こんな時、池の水を自分の田んぼがある方向に引かせてもらうと、田んぼのあぜ岸の細い水路を水が走る。その水をせき止めて、
ナスビやピーマンの畑にざぶざぶ入れたい
スイートバジルの畑にざぶざぶ入れたい
サトイモやオクラの畑にざぶざぶ入れたい
エンサイやツルムラサキ、青シソの畑にざぶざぶ入れたい
でも、それはできない。
10年ほど前、そのことでいろいろあったから・・・
そのことが井戸につながった・・・
そして、井戸のおかげで液肥にめぐりあえた・・・
すべてに伏線があり、すべて複合的な関係にある・・・
井戸の水をやればいいのだが、こんなに暑い日々が続くと、作物の上から少々散水したくらいでは効果が少ない。
そして、井戸の水は、ホースを持って、あっちへちょろちょろ、こっちへちょろちょろ移動する必要がある。そして毎夕2時間もそのことに時間が取られて、他の農作業ができない。
井戸の水は
エンジンポンプが必要であり
エンジンポンプにはガソリンが必要であり
エンジンポンプにはホースが必要であり
それにかかりっきりになる2時間の時間が必要になる。
それでも、水路から引き入れる水に比べたら、ほんの微々たる量。
野菜産地にある「畑潅」はこんな時、大いに助かると思う。
蛇口をひねれば水道のように水が出る。
その水道の先に穴の開いた畑潅チューブをつければ、水が畑全面に散水される仕組みである。
野菜産地のこのような畑潅設備は、10アールにつき、確か7~8千円ほど。
その年に使っても使わなくても7~8千円ほど。
たとえば、40アールの面積であれば、40アール×7千円=2万8千円を毎年払い続けることになる。
しかし、この金額は高くない。
自分の場合は、平成10年の9月に井戸を掘った。
井戸代・・・・・・276000円
井戸の小屋代・・・100000円(数年前の台風で吹き飛んだ)
合計で376000円。
今は平成19年。65才まで後10年現役を続けるとすると平成29年。
平成29年-平成10年=19年。
つまり井戸を19年利用することになる。1年あたりで割ると
376000円÷19年=2万円ほどになる。
畑潅の2万8千円より少し安く思えるが、エンジンポンプ、ホース、ガソリン代、2時間の手間代を考慮すると、どちらが安いかわからない。
稲にとって水は命だが、野菜にとっても命。
近くに川があれば、水をポンプアップできるかも知れない。しかし、池の水は野菜には使えないと思っておいた方がよい。野菜に使うには、池の水の管理人に了解を得る必要がある。稲作の人は池の水を利用するために水代を払っている。了解が得られれば、畑作の人も池の水代を払って利用できるだろう。
ここで自分が大きな誤解をしていたことがある。
それは、10アールの稲作に使う水より、10アールの畑作に使う水の方が多いという点に関してである。
一見、稲作の方がはるかに水を多く使っているように見える。稲作は、畦岸の細い水路から水を引き入れるが、引き入れた水をまた他の田んぼに回しているのであるから、水は使っていないことになる。そして、一度湛えた水は地の底に抜けていったりせずに、大部分はその状態を保つ。
野菜の場合は、1週間に1度、畦岸の細い水路から水を引き入れるだけであっても、他の田んぼに水をまわしたりしない。そして、引き入れた水は一晩で、畑の地の底に抜けていく。
つまり、稲作は水をたたえているが、畑作は水を使うというわけである。
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