新聞に「貧困襲来(山吹書店刊)」という本の書評が載っていた。それによると、「五重の排除」が貧困を決定付けるらしい。
(1)教育課程(学校教育システム)→学歴がないと就職試験のチャンスもない。
(2)企業福祉(正規雇用システム)→正規雇用が少なくなっている。企業の雇用システムの変化。
(3)家族福祉(家族による支え合い)→家族それぞれが低収入。
(4)公的福祉(生活保護など)→住所不定では生活保護が受けられない。
(5)自分自身からの排除→そんな自分自身を否定。
著者の湯浅誠さんによると、アパートを借りられないから、ネットカフェに割高の料金を払わざるを得ない。金がないゆえに、日々、金を使わないと生活が成立しない構造があると指摘する。
これを田舎の現実から、自分なりに考えてみた。
(1)電話代、電気代は自給できない。
(2)ガス代、灯油代は薪で代用できるが、時間に換算するとかえって高くつく。
(3)上水道代は地域によっては、簡易水道(山水)が利用できる場合もある。下水道のない地域を選ぶ。
(4)国民年金、国民健康保険、これはネック。金額が過大。
(5)車両関係費、集落の冠婚葬祭費、これは必需品。
都会のネットカフェ難民が、田舎で自給自足できるような選択が果たして可能だろうか。
そして、実際にどちらが住みやすいだろうか。
(1)田舎へ行けば行くほど物価が高くなる。
(2)家は低家賃で、田畑は無料で貸してもらえるが、誰か仲介者がいないと貸してもらえない。素性のはっきりしない人には貸したがらない。
(3)米は作れない。田舎へ行っても、米は買う必要がある。
(4)野菜を作ろうとすれば、結局、3倍ほど高くついてしまう。
(5)野菜を作っても、収穫期になると、イノシシ、シカ、カラス、サルにやられてしまうだろう(奥地の場合)。
(6)野菜は少なくとも2ヶ月は待たないとできない。
(7)野菜はストックできない。すぐに腐る。
(8)バイトするにも遠い。
(9)田舎よりまだ都会の方が住みやすいと考えられないだろうか。
(10)貧困からの脱出は可能か・・・。
(11)反撃ののろしはどうやってあげたらいいのか・・・。
農業資材の高騰、3項目
(1)畜産用の配合飼料が高騰しているらしい。ここ半年ほどニワトリのエサは買っていないので、どのくらい高騰しているのかわからないが、コゴメがなくなったら、また買わざるを得ない。それでも、11月になればまた新しいコゴメをもらえるし、これからはサツマイモのくずもたくさん出る。
配合飼料の価格は、主原料のトウモロコシが、米国でガソリンに混ぜるバイオエタノールの原料として需要が高まっているため上昇。1年前に比べ約3割上昇しているらしい。
(2)今日、農業資材店にナタネカスと黒マルチを買いにいったら、ナタネカスは何と3割も上昇していた。いつも700円で買っていたのに、今日は900円だった。高くても買わざるをえない。メタン菌液肥の窒素分の補給には、ナタネカスしか思い浮かばないからである。ナタネカスは100%輸入物だから、今後、もっと高くなるかもしれない。でも、年間に5~6袋購入するだけなので、高くなっても、金額的には知れている。
(3)原油の値上がりと共に、黒マルチのようなポリの資材もかなり高騰している。黒マルチも買わずにすますことはできない。
道を開いてくれます→

