あめんぼ通信

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

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イチジクに関する24の考察

 今日、宅急便営業所からの帰り道で、イチジクを専門的に作られているHさんに出会った。数分、立ち話をさせてもらった。その後、自分なりにイチジクに関する以下の項目について考えてみた。


(1)イチジクは、暴風、カラス、タヌキ避けに、全面を暴風ネットで覆う。


(2)暴風ネットで覆うためのパイプ支柱とネット代金は、通常のハウス価格の3分の1くらいでできるらしい・・・25万円くらいか?


(3)ハウスのようなビニールは使わないので、これに関する費用はゼロ。暴風ネットは、耐用年数が10年以上あるのではなかろうか。


(4)10アールあたり、何本の苗木が必要で、いくらかかるのだろうか。


(5)7月中旬~10月末頃までが収穫期らしい。10アールあたり、どれくらいの概算売上になるのだろうか。


(6)Hさんの集落にはイチジクの組合があり、7軒ほどがイチジク栽培をされているらしい。


(7)組合があると、定期的な講習会や見学会があると思う。そういう点では、1人でするより心強い。


(8)イチジクの剪定や冬場の処置など、詳しいことは組合が教えてくれるだろう。


(9)イチジクもかなり大量の水を必要とする。元々は田んぼであるし、川が近くに有るから、水には困らないらしい。


(10)イチジクの木の寿命は何年くらいなのだろう。一度植えたら30年くらいは持つのではなかろうか。30年持てば、ほぼ一代である。


(11)果樹は一度植えたら、後は、野菜のように何度も耕転する必要のない不耕起栽培である。冬に堆肥や落ち葉を大量に敷き詰めたり、草押さえに稲ワラなどを全面に敷いているようである。


(12)イチジクは、モモやブドウに比べて、農薬散布回数はかなり少なくてすむらしい。


(13)・・・たら、もし・・・、ではないが、もう10年若い44才で、そして、5アールあたりの暴風ネットと、ネットを支えるパイプ支柱と、作ってもらう人件費の合計が30万円以下ほどですむなら、ワンパック宅配と並行して、イチジクのような専門作物も考えてみる価値が十分あったような気がする。54才の今では、後何年、農業が出来るかを考えると、新しいことには挑戦しづらい。


(14)イチジクの起承転結で、自分の得意とする箇所があるだろうか考えてみたら、得意と思えたのは、単純作業の収穫だけだった。「単純なやつ」と思わないで下さい。全農作業のほぼ半分は収穫、仕分け、出荷作業であり、「手早に収穫する」というのは、大切な農業適性の一つである。


(15)ハウスのビニールのように、1~2年に一度張り替えという手間もなく、暴風ネットはビニールのように破れたりする心配はないので、トリ小屋の建物のように、一度設置すれば、後はもう暴風ネットに関しては何も手間がかかることはないと思う。


(16)仮に今44才であるとしても、イチジクに対する諸々の投資(暴風ネット、設置人件費、苗木代、その他)の合計金額が30~40万円ほどかかるとすると、やっぱり自分はこれだけの投資には勇気がなかったと思う。あまり冒険しない性格である。そして、それだけの投資をしても、確実に成功する(儲かる)という保証はない。


(17)以前、農業を全く知らない人から、「ある程度は投資しないと、ビジネスにはならない」と言われた。有機農業は、他の農業ジャンルに比較したら、投資金額はごく少ない方だと思う。それでも、軽四74万、物置とトリ小屋41万、井戸27万、管理機9万、エンジンポンプとホース8万、草刈機6万、乗用トラクタ(父が購入していた)、そして電気柵8万・・・これだけで173万の投資になっている。農業を始めると、次から次へといろんな必要経費が出てくるから、下手に手を出すと持ち出しだけで終わる。何もしないほうがよっぽど得。


(18)投資するなら、自己資金の範囲内でとどめておいた方がよい。借りると農業収入では返済できない。結局自分には、ちょっと冒険をする30~40万の手持ちがなかった。



(19)集落内で何軒か作っているというのは、競争になる反面、教えてもらったり、相談したりと、助かる面も多いと思う。45年前の「葉タバコ」に関しては、集落内の生産者の競争ばかりが、子供心に目に映り、あまりいい思い出はない。でも集落内に同業者がいるというのは励みになったのか、集落内の生産者のほとんどが葉タバコ栽培を止めたのは、1~2年の間の同時期だったように思う。


(20)果樹をするなら、やはり、次の代がイメージできた方がいいのではないかと思う。その人の一代限りなら、果樹に投資するのは、投資金額が大きすぎるような気がする。



(21)台風、長雨、少雨、高温障害、低温障害など、最近はおかしな気候が目立つ。特定の種類を専門的に作ると、豊作の年と不作の年がはっきり分かれてしまうのではなかろうか。


(22)新しいことを試みたいために、今までしていたことと並行して進めるというのは、肉体的にも精神的にもきついが、並行して進めるのは2~3年の間と思う。2~3年の間に見えてくるというか、気持ちの踏ん切りがつくと思う。農業の世界で華麗に農業形態を変えていった人は、この並行処理がうまかった人である。
 
農業形態を変えれるほどの人は、農業の世界でもエリートである。凡人は変更する能力がない。


(23)野菜の不耕起栽培をするなら、果樹の不耕起栽培の方がはるかに報われると思う。果樹は元々、何十年という期間、不耕起栽培である。不耕起栽培というのは20~30年というスパンで考えるものだと思う。2ヶ月~長くて8ヶ月ほどで回転する野菜の不耕起栽培は、少し無理があるような気がする。


(24)ニューファーマーズの人は多分こういう農業への入り方をするのだと思う。作物がイチジクとすると、

○イチジクの営農組合もしくはイチジク団地ができている産地の高齢化が進み、後継者もいないため、産地を維持するため(畑潅設備や集荷場等の、行政や農協からの補助金でできた莫大な投資を短期間に無駄にしないため)に都会へ就農希望者の募集をかける→補助金もあり。

○すでに産地化されている地域へ入るのだから、指導体制はきちんとできている。要は、就農希望者がそれをやってのけれるかどうか、問題はただそれだけだと思う。

○最近は、初期に大きな投資をすることなく、例えば、イチジクの田んぼを管理する賃借料を支払って就農するパターンも多いようである。これだと、イチジクの苗木を買う必要もなく、幼木から成木になるまでの期間を待つ必要もなく、水の問題を考えることもなく、イチジクの木の管理方法さえわかり、それがさほど苦手でなければ、2~3年の内に、一人前のイチジク生産者になれる。レールを敷く能力はいらない。レールの上をうまく走る能力があればよい。レールを敷く能力と、レールの上を走る能力は、かなり違った能力だと思う。



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プロフィール

水田祐助

Author:水田祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在55才、農業歴19年目。農業形態は野菜とハーブのワンパック宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ30羽。25年ほど農業とは無縁だったが、ボクが子供の頃は、家は葉タバコ農家だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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