あめんぼ通信

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
このページのトップへ

農業の過去、現在、未来

 夕食が終わると、習慣的にパソコンの前に座る。書くことも多分「習慣的作業」なのだと思う。3度の食事をするみたいに書きたいと思う。食事は1回たりとも飛ばすことはないし、作文もそんな風になりたい。


 今の社会は独立してできる仕事が少ない。現在70才くらいの人では、「大工さん、左官さん」などの独立自営業の人が、集落にも3人おられるが、60才以下の世代では誰もいない。もちろん農業者など全くいない。


 60才以下の世代では、元々の農家であり、田んぼも畑もあり、教えてくれる親がいても、子供は農業をしない(親も反対する)時代であるから、都会の非農家出身の人が農業を始めることは極めて難しいと思う。
 サラリーマン社会での挫折、病気等の身体的事情、本人の哲学的思想などの理由により、都市の非農家出身の若い世代の人が田舎暮らしを始めているのを時々見かけるが、その人たちにも2通りあって、
(1)特定作物の専業農家をめざそうとしている人
(2)農法や環境にこだわり、自給自足が中心の人

(1)の場合、ハウス設備等にかなりの元手がかかるだろうし、本人に適性があるかどうか、成功するかどうかは未知数である。

(2)の場合、永遠にアルバイトの必要性がありそうに思う。

 
 
 30代前半というのは、人生の職業の進路に関して、最も悩み多き年代ではなかろうか。
 
30代前半までに、きちんとした勤務先に勤めていない場合、この国ではもう、正社員になれるチャンスはかなり少ないらしい。 
 20年余り前、自分が30代前半の時でも、事務職で正社員になれるような会社はごく小規模であり、自分の希望する内容とは程遠い内容だった。この国では、新卒の時にしか、希望する会社には入れないし、運良く入れたら後は前だけを向いて、よそ見をせずにレールの上を走り続けるしかないのである。
しかし、組織の中でうまくやっていける人は、そうたくさんはいないし、人並みに組織の階段を上がっていける人も多くはないと思う。。

 
 
新卒で入った会社に定年まで行き続ける人はいったい何割くらいなのだろう。半分くらいだろうか。新卒で入った会社でうまくいかなかった人も、30~35才くらいまでに、何とか希望通りの次の会社で正社員になれた場合はよいが、それもうまくいかなかった人は、どういう人生を歩んだらいいのだろう。 
 
 
 自分は30代前半の頃まで、なにをやっても、どうもうまくいかなかった。努力もしたつもりだったが、学生時代の4年間に何もしなかった冷え切った鉄を力任せに打ち続ける、空回りの努力だった。未来が見えなくなった時、農業がひらめいた。


 農業を選んだことに後悔はしていないが、経済生活は超低空飛行が続くことになった。多分、特に優秀な農業者を除いて、後に続く農業者は自分と似たり寄ったりの道を歩むことになるだろう。18年目の農業に未だ活路が見出せないとは情けない。しかし、54才の自分に今更何ができるだろう。農業に転身した時から、もう他への転身は考えられなかった。こんな時いつも思い起こす言葉は、「生涯を通して、決意した自分に絶望的に賭けるのだ。変節してはならない」という岡本太郎さんの言葉である。今まで17年間やってきたことを続けるしかない。


 発達した資本主義の下では、農業をしても、いいことにはならない。それはここ45年の農業の歴史が教えている。そしてこの傾向はますます顕著になっていくだろう。農業は、

(1)やってのけれる特別の才能のある人の世界である。

(2)いくらでも輸入で対応できる。

(3)輸入が途絶えることになれば、その時こそビジネスチャンスなので、企業が新規参入してくる。

(4)値がよければ、盗まれ続けるだろう。米しかり、サクランボしかり、ブドウしかり。

(5)害獣が加速度的に増えており、ますます防御に手間隙がかかるようになる。

  
 体力の衰えも少し自覚しながら、何とか現状をキープしながら、70万ほどの年金ライフへつないでいこうとしている。自業自得、身から出たさび・・・。
 まだ30代、40代の若い農業者であるあなたに、ボクの現況から、何か学んで欲しいと思う。人生が引き算になる50代からは、なかなか新しいことはできない。できるのだったら、40代末頃までにできているはずである。

 
 都会に住む30代前半の、正社員ではないあなたに、農業という新しい道への選択肢を提示できればよいのだが、現在の自分は農業に展望が見出せないでいる。でも、しゃにむに農業にしがみついている。他の世界はもっと絶望的に見えるから。

 大多数の人間は今、土のある生活から、完全に切り離されている。多分それは生涯にわたって土から切り離された生活である。しかし自分は、土に根ざした生活ができていて、かろうじてそれが自分自身の拠り所になってくれている。


あなたの一票が、農業ルポライターへの
道を開いてくれます→
ranking
スポンサーサイト
このページのトップへ

コメント

私もまったく同感です
本当にそう思います 
私は家庭菜園で農業の真似事をやってます
色々勉強に成ります
勝手にリンクさせて貰ってます
よろしくお願いします

  • 2007/08/23(木) 20:02:46 |
  • URL |
  • teruo #-
  • [編集]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

FC2Ad

プロフィール

水田祐助

Author:水田祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在55才、農業歴19年目。農業形態は野菜とハーブのワンパック宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ30羽。25年ほど農業とは無縁だったが、ボクが子供の頃は、家は葉タバコ農家だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

最近の記事

最近のコメント

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

QRコード

QRコード

リンク

このブログをリンクに追加する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。