あめんぼ通信

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

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農業に未来を感じない

キュウリ・・・今年はまだシカにやられていない。


ナンキン・・・イノシシがきていない。


春ニンジン・・・イノシシがきていない。


春ジャガイモ・・・イノシシが来なかった。


サツマイモ・・・まだ葉をシカにやられていない


トマト・スイカ・・・カラスとタヌキの防御をしている。


 農業に未来を感じることができないのは、自分の農業の実力の他に、上記の害獣の出没がある。


 当地では、まだそんなにイノシシやシカの密度が高くないので、防御の必要があると思えるのは、今の所、サツマイモだけである。


 トウモロコシ、マクワウリ、イチゴの3種類は、カラスとタヌキの防御が面倒くさくて、もうかなり以前に作る事を止めてしまった。


 実はこの春、春ジャガイモの防御をする必要があるかどうか、冷や汗物だった。でも電柵を動かすのを負担に感じて、とうとうしなかったが、運良く、春ジャガイモはやられなかった。


 今年の春はタケノコが1本もやられなかったので、ジャガイモには来ないかも知れないと思っていた。サツマイモほど好きではないのかもしれない。


 岡山県下の90%ほどにあたる国道2号線以北では、すでにイノシシの密度がかなり高い。2号線の南3キロに位置する当地では、去年初めてイノシシが出て、集落の3軒のサツマイモが全滅した。


 シカをよく見かけると言うのは聞いていたが、シカの直接の被害は、2年前のキュウリと、去年のサツマイモの葉だけである。しかし、近所では去年、大豆の葉を全部シカにやられている。


 農業をスタートした年から被害があったのは、カラスとタヌキだけだった。ところが最近は、シカ、イノシシという害獣まで加わった。


 害獣防御の手間ひまを考えると、農業を続けることが、だんだんむなしくなる。無農薬だ、無化学肥料だ、農法がどうだと言う以前の問題として、収穫期の害獣の防御をどうするかという問題に立ち向かう必要がある。


 農業をする上で、不得意な作業が多い自分のような農業者は、年を追うごとに状況が厳しくなる。第一線を退くまで待って欲しかった・・・と言うのが本音である。


 害獣の密度の多い地域で、平然と農業をやっている人もいるが、これから農業を始める農業者に求められるのは、以下のような能力である。
第1順位 害獣防御力
第2順位 技術力
第3順位 営業力
第4順位 資本力
 自分のように、農業に適性はあっても、農業に能力のない人間は、今後は農業という職業を選択できない。


 農業者は毎年高齢化して、新規の農業参入者は、継続することが困難な状況になっていると思える今、それでもスーパーにはあふれんばかりの野菜や果物が並べられているのが不思議である。


 タマゴは45年間ほどの間に、20~30羽養鶏から10万~100万羽養鶏に移行したが、今後、野菜や稲作もそういうことになるだろうか。農業に法人が参入できるようになったが、野菜や稲作はニワトリのようにはならないと思う。

(1)スケールメリット・・・ニワトリのように1羽あたりの面積を縮小することは野菜も米もできない。

(2)時間回転率・・・500年前の稲も現在の稲も収穫までにかかる日数は同じである。野菜もそうである。

(3)設備回転率・・・キュウリにはキュウリの設備しか利用できない。1年を通して稼動させるには、冬季の加温設備も必要である。


 法人が参入しても、今の所、儲けにはならないだろう。種苗の独占企業のように、数社の法人しか作れないと言うような仕組みにすることができれば、法人が参入してくるだろう。


 ニワトリは資本主義の都合のよいようになったが、野菜や米は資本主義に都合よくはならないだろう。例えば、カゴメのトマト栽培みたいに都合よく生産できる場合もある。そういう作物は施設内で作る作物であり、あまり場所をとらず、1本のトマトの樹から連続的に何ヶ月も収穫できる物と言う制約がありそうである。


 農業に未来を感じなくても、止めるわけにはいかない。年齢的にも使ってもらえる所はないし、あっても、時給800円ほどの世界である。時給800円くらいは農業ではじき出したいが、きわめて甘くない。
 他の産業でも、誰も未来を感じて働いている人などいない。農業と一緒である。仕方がないから働いている。


 人は誰も絶望の中で生きている。絶望を感じないで生きている人がいるだろうか。未来は見えなくても、「太陽の塔」の作者である岡本太郎さんの語録集「強く生きる言葉」の中の、「生涯を通して、決意した自分に絶望的に賭けるのだ。変節してはならない」という言葉をしばしば頭の中に思い出して暗誦している。


 何も、生涯を通して決意したことなど自分にはないが、今やっている農業を続けるしか、稼ぐ道はないのである。ホームレスの人が、それでも生きていかなければならないのと同じである。
 50代に入ると、安易に道の変更ができない。40代の末頃までに敷けた未完成のレールの上を、絶望的に走り続けるしかないのだと思う。


 農業は、地位も名誉も権威も経済も関係のない職業なのに、人がとてもうらやましがる職業でもある。それは人が、自分の立ち返りたい原点としての農業(土)を心の奥深くにしまいこんでいるからだろう。  


 


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 左が地這いキュウリで、右が登らせているキュウリ。1回目と台風シーズンである4回目を地這いにして、エンドウ類の支柱が空く2回目、3回目は登らせている。

 害獣防御の観点から言えば、登らす方がよい。登らす方が防御面積が小さくてすむ。



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 左がサトイモで、真ん中がエンサイ、右がツルムラサキである。サトイモは1株(約1キロ)で400円。エンサイは350グラムが150円、ツルムラサキは500グラムが200円に価格設定しているが、同じ1株なら、エンサイやツルムラサキの方が圧倒的に経済効率がよい。
 ワンパック宅配の農業者は、作物ごとの経済効率など全く考えもしないが、たまに考えてみるのもよい。



以下のニワトリは昨日写した画像の続きである。

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 止まり木のニワトリを写そうと7時15分頃から7時40分頃まで25分ほど待機している間に、6回、交尾をした。比較的うまく写せたのは3回だけである。


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 巣箱に、いじめられている2羽のメンドリがいるのがわかりますか。寝る時も別々である。


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 上記4画像、とてもほほえましい光景に見えるが、ニワトリの世界は、弱肉強食の凶暴な世界である。同類からはみ出た、あるいは異質のニワトリに対しては徹底的な攻撃を続ける、学校のクラスみたいな組織である。

 


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プロフィール

水田祐助

Author:水田祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在55才、農業歴19年目。農業形態は野菜とハーブのワンパック宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ30羽。25年ほど農業とは無縁だったが、ボクが子供の頃は、家は葉タバコ農家だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


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