あめんぼ通信

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
このページのトップへ

中庸の精神、中途半端農法

 ニワトリは45年前、ほとんどの農家の庭先で15~20羽ほどが、ちょろちょろしていた。それが45年後は、ニワトリ工場のような場所で、地面から離され、ケージという身動きできない狭い牢獄で飼われるようになった。


 人間もニワトリもこの45年ほどの間に土から離されてしまった。大部分のニワトリはもう土の上には戻れない。大部分の人間ももう土の上には戻れない。

 「土着性」という根源的欲望から切り離された人間は、どこに拠り所を求めて生きていくのだろう。


20070622182800.jpg

  昨日、赤くなりかけたスモモを10個ほど収穫した。木がまだ余り大きくないし、害虫の予防も、きちんとした剪定も、何もしない放任栽培だから、少ししか成らない。
 季節のものは、ほんの少し口に入ればよい。でも口に入れようと思ったらカラスに負けないようにする必要がある。だからまだ青い、ちょっと色づいたくらいで収穫してしまう。1日のことでカラスにやられる。スイカやトマトは比較的防御しやすいが、大きな果樹は防御がしにくい。それでもスモモは酸っぱいせいか、カラスの好物ではない。ちょっとかじっては落としている。




20070622182845.jpg

 一昨日、ナスビとピーマンは「小低木」と書いたが、「仕立て方」によっては背が高くなる。自分の場合は、
(1)風で倒れやすいから、高くしない。

(2)剪定技術の細かいことは知らず、盆栽仕立てに、丸っこく仕立てる。こうすると風で倒れにくい。

(3)上記のように剪定するので、120センチのポール支柱1本を支えにして、紐で結んでおけばよい。背を高く仕立てると、支柱が難しくなる。

(4)もう少し茂ってくれば、もう1本のポール支柱を十字にして支えにし、紐で結ぶ。

(5)こんな支柱だから、台風がくると比較的簡単に倒れてしまう。

(6)しかし、倒れることによって、突っ立っていることより、傷みが少なく、台風が過ぎ去った後に起こしてやれば、また元通りに復帰してくれる。

(7)ナスビ44本、ピーマン22本という本数だから、起こすにも手間がかからない。

(8)つまり、全ては複合的につながっている。
 簡易な支柱→台風ですぐに倒れる→倒れるから致命的被害を逃れる→本数が少ないからすぐに起こせる

(9)ナスビは7月下旬に半分に切り戻し、葉は全部落として害虫対策をするので、自分の場合、剪定の技術など覚えてもあまり意味がない。

(10)ナスビとピーマンは基本的な剪定だけはするが、その後は盆栽仕立てにする。
 最初の基本的剪定はどんな本にも出ている。つまり、
ナスビ→一番花のついた中心枝と、そのすぐ下のわき芽2本を残し、それから下のわき芽は全て取り除く。
ピーマン→一番花がついた箇所で、きれいに3本に枝分かれするので、一番花より下のわき芽は全て取り除く。


 ナスビ、ピーマン、トマト、ジャガイモの4作物は「ナス科」です。ナス科野菜は3年ほどの輪作が必要です。覚えやすい4種類ですから暗記しましょう。




20070622182912.jpg

 池の下から、多少の段々畑になっています。圃場整備された長方形や正方形の整然とした田んぼより、猫の額ほどの、曲がりくねった、小さい田んぼは、輪作には便利であり、また違った味わいがあります。


 小さい田んぼは乗用トラクタでは耕運しづらいので、こういう田んぼこそ「不耕起栽培」がいいのですが、当方の田んぼの場合、不耕起栽培にすると、畦岸から、強い笹の根が侵入してくるので、畦岸の畝は、1年に1度は耕起して、笹の根を取り除く必要がある。




20070622182952.jpg  20070622183046.jpg

 クチナシの花も6月の花である。渡哲也の歌で始めてこの花の名前を知ったが、名前を知らなかっただけで、この花は子供の頃からよく見かけていた。「風車の花」と思っていた。
 いい香りのする花なのに、花の名前がよくない。「クチナシ」とはどこから由来したのだろう。


 朝、田んぼに着くと、これといった仕事をしなくても、すぐに30分ほど過ぎてしまう。

(1)ニワトリのエサやり、水換え、集卵、青菜の投げ込み
(2)苗物の水遣り、挿し木の水遣り
(3)苗物やサツマイモのポリの開閉
(4)液肥の撹拌
(5)定植物の見回り、植え次、水遣り
 
 これに最近はデジカメ撮影が20分ほど加わっている。日々の変化は少なくても2~3日に1度は写している。うまく写ったのをピックアップして、1枚の画像からイメージを膨らませて書いているが、説明が行き届かなくても画像があると伝わるような気がする。


 ちょっとここで、春夏作と秋冬作の違いを書いておきます。

 
 春夏作は、ナスビやピーマンのように次々と成る果菜類や、青シソやツルムラサキのように、次々とわき芽が伸びてくる葉野菜が主体であり、収穫期に達していれば、出荷のいかんにかかわらず、全て収穫しておく必要があります。放っておくと、植物体に負担がかかり、次の成りや伸びが悪くなります。だから、定植本数を誤ると、育成ロス、収穫ロス、出荷ロスにつながります。

 
 秋冬作は、次々と成ったり、次々と伸びる葉野菜は少なく、ハクサイやキャベツ、ニンジン、サトイモ、ホウレンソウ、ネギのように一度収穫するとそれで終わりの野菜がほとんどです。秋冬作は戸外が冷蔵庫のようなものなので、収穫せずに田んぼに放置しておいても、あまり劣化せず、11月から2月下旬頃まで4ヶ月間にわたって、必要な時に必要量を収穫すればよいわけです。そのため、春夏作のように収穫適期の物を全て収穫する必要はないので、収穫ロス、出荷ロスは春夏作に比べれば少ないです。

 
 農薬や肥料に関して自分が理想としていることは、大半は無農薬で作り、無農薬が難しいもの(アブラナ科野菜)は適度に農薬を使う。そして大半は有機質肥料(ヌカ、稲ワラ、籾殻、麦藁、土手や山の草、落ち葉、自分の所で飼っている動物糞)を使い、多少は化学肥料も使うという農法です。
 
 
 これを名づけて「中途半端農法」です。でも中途半端に見えて、実はこの方がはるかに環境保全的であり、自分の身体にも楽です。
 
 
 「完全無農薬」とか「完全無化学肥料」というのは、矛盾や無理が生じてくると思います。安全とは、農薬と化学肥料の二つだけで一面的に見る(考える)のではなく、
(1)水の問題
(2)田んぼの周囲の環境の問題
(3)動物糞を使うなら、飼料の問題
(4)ナタネカスの安全性の問題
(5)ポリやハウスのビニール、黒マルチの使用の問題
等がトータルで論じられる必要がある。

 
 「完全」を筆頭に付けると、何か、肉体的にしんどい物を感じるし、完全ほど矛盾の多いものはないと思います。


 「中庸の精神」、野菜や稲作や果樹の全てにこのような考え方が浸透して欲しいと思うが、こういう考え方は、最も受け入れられないのが現実です。
 
 
 稲作においては、減農薬、最低限の除草剤や化学肥料というのは、一定の位置を確保しているようです。

 
 無農薬とか無化学肥料で作っていれば、何かよいことをしているようなイメージがあるが、それは単なる個人の趣味だと思っています。趣味でなければ「顧客を得るためのレッテル」です。自分もそうです。


 大多数の人類が飢えないようにするためには、大規模、大量生産にはつきものの、農薬や化学肥料は必要だと思います。


 中途半端農法が「最も大切な方向」だと思う、自分のような考え方は、ほとんど支持を得ることができません。


 あなたの一票が、農業ルポライターへの
道を開いてくれます→
ranking

スポンサーサイト
このページのトップへ

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://terayama.blog57.fc2.com/tb.php/325-71de2980
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

イボが少ない:『ミニキュウリおやゆび姫 

長さ10cmくらいのミニきゅうりが、たっくさん収穫出来ます。イボも少なく夏場は朝夕2回の収穫も可能です。本品種は非常に珍しく、ほとんど流通しておりません。お届け時の状態:9cmポット苗(実生苗)収穫時期:6~9月、収穫目標値:1株で30本!!・中庸の精神、中途半端農

  • 2007/09/05(水) 09:24:15 |
  • 苗物の感動
このページのトップへ

FC2Ad

プロフィール

水田祐助

Author:水田祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在55才、農業歴19年目。農業形態は野菜とハーブのワンパック宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ30羽。25年ほど農業とは無縁だったが、ボクが子供の頃は、家は葉タバコ農家だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

最近の記事

最近のコメント

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

QRコード

QRコード

リンク

このブログをリンクに追加する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。