あめんぼ通信

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

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Nさんの田んぼを訪問 (3)

 6月7日の続きです。


 トマトを作る場合、自分でハウスくらい立てれないと、トマトは作れない。ブドウを作る場合、自分でブドウ棚が作れないとブドウを選択することはできない。ニワトリを飼う場合、自分でトリ小屋が建てれないと、ニワトリは増やせない。だから、同じ農業をするにしても、自分には何ができるか、何ができないか、どういうことがしたいかを、はっきりと見極める必要がある。
 

 農業をスタートする前には、自分の適性とか能力とか興味とかが、はっきりと認識できないかもしれないが、準備段階で、いろんな形態の農業者を訪問したり、図書館で本を読んだり、農協や行政の担当者に相談したりして、準備段階の1~2年の内に、自分の進む方向を決める必要がある。
 

 自分が転身したいと思った職業なら、何か一つくらいは、できそうに思える農業形態があるはずである。


 農業の世界は能力差の大きい、もしくは、能力のはっきり現れてしまう世界だから、他人の真似をしようとしても、とてもできない。参考にする程度である。


 早く、自分にもできそうなことを見つけて、その方向で努力できるように持っていくことである。


 大規模にやろうと、自給自足型でやろうと、スペシャリスト型をめざそうと、少量多種類をめざそうと、人それぞれの個性であり、そういう面では他の農業者との比較は生じない。農業満足度と稼いでいる金額は違った観点のものである。


 
都会から農業をめざして、田舎に移住してくる人は、30代の方が多いから、その年になれば、自分の得意、不得意、できると思えること、できそうにないことが、すでにわかっている年齢である。


 他人の田んぼを訪問して、2時間ほど、話を聞いたり、圃場を案内してもらえば、自分にできそうかどうかくらいは、大体はわかると思う。何か違う世界のように感じたら、その農業形態はあなたには向いていないと思う。いろんな農業形態があるから、数箇所の圃場見学くらいで結論づけてしまわなくてもよい。


 自分が付き合っている農業人は、農業だけでは食べていけてない人がほとんどである。自分がそうだから、そういう人に共感を覚えるのかも知れない。というか、自分にはできそうもないことをされていると、あまり参考にならないので、見せてもらっても、仕方がないなあと言う気持ちが先に立つ。


 農業研修を受けようとする場合、自分が目指している方向や規模が同じ農場で研修を受けることが特に大切である。


 八塔寺のNさんのことは、自分がまた農業をスタートする前、週末には図書館通いをして、いろんな農業書を読んでいた時に「百姓になるための手引き」と言う本で知った。


 20代の半ばで農業を始めているので、スタートが、人より10年早い。大阪の能勢町で「通い農業」をしている時に、入植地として、この八塔寺を選んだらしい。32歳の時に当地に入植して、すでに20年が過ぎている。干拓地などの広大な農地に入植するのではなく、人が放棄した廃村を入植地に選んだ。


 入植した時すでに、大阪で6~7年ほどの農業歴があったので、農業のシミュレーションがかなりできたのではなかろうか。


 自分で試行錯誤しながら進めて、わからない所は、その都度、誰かれとなく教えてもらいながら、後は自分で努力して、農業力を伸ばしていったのだと思う。


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(1)画像はNさんの稲田である。訪問した時にはすでに田植えが終わっていた。3箇所ともかなり離れた場所にあり、画像のように全て、トタンや電柵や網で、シカやイノシシの防御をしている。電柵等の設置は苦にならないらしい。

 現在、山村に入植するには、害獣防御力が不可欠である。これが苦手な人は、第1の関所が通過できない。


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(2)ハウスを立てるのがうまい。一昨年からトマトは止めているが、トマトをしていた時には、この育苗ハウスとは別に4棟のハウスがあった。そして、ハウスの設置場所をしばしば変えていた。



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(3)簡単な機械の修理ができる。



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(4)4棟のトリ小屋をほとんど自分だけの力で建てた。



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(5)稲作と野菜は、異なる能力が要求されると思うが、どちらもハイレベルでこなしている。


 稲作1ヘクタール、ピーマン1200本、キュウリ1400本の定植。キュウリの後作にモロッコインゲン。秋冬作はホウレンソウ。そしてニワトリ1700羽。これを夫婦2人でやっている。同業者ならわかる桁違いの能力である。しかし世間は広い。Nさんのような能力を持った人が、有機農業の世界にも、ニューファーマーズの世界にも、稲作の世界にも、一般の市場出荷の世界にも、見受けられる。


 人口の少ない農業の世界でもこれだけの開きがある。ただし、案ずるには及ばない。人は人である。どんな農業形態であっても、きちんとした自分の農業世界を形づくれた人が、自分の農業を貫徹できる。


 Nさんは有機JASの認証を早くから取り、ビオマーケット(ポラン)に、タマゴと野菜を出荷している。


 6年ほど前までは、自分と同じワンパック宅配もしていた。並行して、タマゴとトマトとキュウリとインゲンとピーマンとホウレンソウの専門作物をビオマーケットに出荷していた。
 始めてこの地を訪問した19年前には小さなトリ小屋にニワトリが40羽ほどいただけだった。
 変身を繰り返していった人である。

 
 自分は17年前と、ほとんど変わっていない。変えようと何度も試みたが、変えることができなかった。でも、ワンパックという農業形態を選択することによって副次的に生じた産物(通信)が、その後、ブログに進展し、そのブログが、自分の農業をオンリーワンの形にしてくれようとしている。





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プロフィール

水田祐助

Author:水田祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在55才、農業歴19年目。農業形態は野菜とハーブのワンパック宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ30羽。25年ほど農業とは無縁だったが、ボクが子供の頃は、家は葉タバコ農家だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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