あめんぼ通信

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

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黒マルチを考える (1)

 ボクの画像には、しばしば黒色のポリで地表を覆っている画像が出てきます。これは黒マルチと呼ばれています。主な目的は、雑草を生えなくするためですが、他に15項目以上のメリットが黒マルチにはあると思っています。しかしこれは、農業現場から出る多大な産業廃棄物です。

 
 家庭菜園では、この黒マルチを利用している人は少ないようである。黒マルチは、慣れるまでは、うまく敷けないので、マルチ敷きは、かえって重労働と錯覚しているのかもしれない。そのかわり、しばしば「除草剤」という農薬を使っている。自分から見れば、除草剤を水で薄めて、散布機で何回も散布(効果は50日ほど)することの方が手間のように思うが、これは見解の相違かも知れない。

 草防止は、4つの点から考える必要がある。

(1)黒マルチをして、草防止をする。

(2)敷き藁(稲ワラ、麦ワラ)をして、草防止をする。

(3)除草剤(農薬)を使用して、草防止をする。

(4)こまめに草取りをする。

 その他、草との共生栽培(草生栽培)をしている、著名な有機農業家もおられるが、今の所、まねをしたいとは思わない。 


 除草剤がいつ頃から一般に利用されだしたのか、正確には知らないが、すでに35~40年くらいになると思う。稲作の場合、「田草とり」の厳しい労苦から「解放」されたのは、まさに除草剤のおかげである。

 
 黒マルチは、直接的には健康に被害を及ぼさない。廃棄処分に出すことによって、焼却場でダイオキシンを発生させ、間接的に被害を及ぼす。環境問題からは否定的に扱われようと、利用が止めれそうにない。むしろ、黒マルチ利用作物が増えている。黒マルチを利用していないのは、「ウリ科野菜」と「アブラナ科野菜」くらいである。ウリ科野菜は、地を這ってツルが伸びていくという野菜なので、ツルの巻きひげがつかまえるもの、たとえば、草とか藁が必要で、ナンキン、キュウリ、スイカ、トウガンは敷き藁を利用している。

 
 黒マルチのことをよく知らない都市生活者でも、新聞やテレビ等で、子供の農業体験の一環としての「サツマイモの苗植え」を見たことがありませんか。ちょっと注意してみれば、サツマイモの苗を植える場所は、ほとんど「黒マルチが敷いてある」ということに気づくでしょう。子供なら当然、

(1)なぜ黒マルチをするの・・・

(2)何か気味が悪い・・・

(3)自然なものではない、自然に還るものではない・・・

 と、直感的に感じると思う。元気で好奇心旺盛な子供なら、その理由を質問するだろう。付き添いの父兄や先生は、その疑問に的確に答える必要がある。それが、環境問題にも、農業問題にも深く関係しているのだということを。

(1)黒マルチをしないと、サツマイモが草に覆われて、芋が入らないことがある。

(2)2週間に1度、草取りをしに、サツマイモ畑に来てあげなければならない。

(3)黒マルチは、使用後、産業廃棄物処理場へまわり、ダイオキシン発生源となるということも。

 有機農業者の中には、この黒マルチを否定して、敷き藁(稲ワラ、麦わら)しか使わない人もいる。とても尊敬するが、今はまだ、見習えそうにない。敷き藁より、黒マルチを利用した方が、自分の身体にとても楽であり、多くのメリットがあるという現実を前にすると、自分は黒マルチを選択してしまう。

 
 黒マルチを選択するにしても、除草剤を選択するにしても、大同小異であり、まさに、農業をすること自体、「環境に負荷を与える」ことにつながる。


 肉体的にも精神的にも、農業は甘い職業ではないが、他に稼ぐ手段がない以上、続けていかざるをえない。その、ぎりぎりのところで、しっかりと現在の自分の農業をささえてくれるのは、まさに「黒マルチの恩恵」だと思う。他の人は、それを「化学肥料や農薬」と言うかも知れないし、「除草剤」と考える人もいるだろうし、その両方と考える人もいるだろう。農業者1人1人、千差万別である。他の農業者がどんな農法を選択しようと、自分はそれを否定する立場にはない。自分の場合も、否定されてもどうしようもないから。

 
 
自分は常々、環境に悪いものは、生産の段階(出口)で止めてしまわないと、いったん流通しだしてから、利用するのを止めようと、いくら声高に叫んでも無理だと思っていたが、黒マルチを多用するようになってからは、そんなことを思わなくなった。
 
 
 最近は、黒マルチを取り除かなくても、「土に戻るマルチ」が開発されているが、コストの面で、まだ一般的ではないようである。

 
 農業をスタートした頃、黒マルチに覚えた「違和感」や「不自然な感情」は今はない。変われば変わるものである。

 
 本当の意味での有機農業は、農薬、化学肥料、除草剤を使わないのはもちろんのこと、この黒マルチをやめて、昔ながらの敷き藁(稲ワラ、麦ワラ)を利用すべきと思う。そして、人糞、動物糞、野菜くず、台所から出る調理くず、食べ残し、合成洗剤を使っていない台所排水洗濯排水、風呂の排水等は、師である○○さんが考案されたようなバイオガス(メタンガス)発生装置に投入して、ガスを自給自足し、その廃液(とても重宝な有機質肥料)は田畑に戻していくことが、本来の環境保全型農業(循環型農業)だと思う。
 自分はそこまでできないから、肥料に関しては、その廃液を200リットルほどもらってきて、ヌカ4(もしくは5)に対してなたねかす1の割合(ヌカ2袋、ナタネカス5キロほど)で500リットル容器に投入して、水をタンク一杯になるまで投入し、1日1回混ぜる。タンク半分使ったら、ヌカとナタネカスをまた補充して、それを繰り返している。


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 ナンキンは黒マルチでなく、稲ワラを利用している。今日、稲ワラを敷いた。



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 スイカには小さい草が密集して生えていたので、抜かずに、その上から黒マルチで覆い、黒マルチの上に稲ワラを敷いた。

 


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 タマネギは黒マルチをして定植している。数日前に、残りの早生タマネギは一括収穫し、軒下につるした。



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 中晩生タマネギを収穫する頃、カモミールも終わりに近づく。今年も中晩生品種には画像のように病気がきたが、例年に比べると、病気発生がかなり遅い。今週の土曜、日曜には一括収穫をする予定である。例年なら、今頃はタマネギから目をそらして通るくらい無残な状態になっている。



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 ジャガイモの肥料が少し足らなかったかも知れない。6月12~13日頃のゴール地点に、ばてばてになりながら飛び込もうとしている。でも、病気も害虫の発生もまだ少ない。



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 ジャガイモは「キタアカリ」という早生品種なので、梅雨入り前に堀りあげることができる。この品種は花があまり咲かないような気がする。画像はジャガイモの花である。



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 ジャガイモの葉を食害する、ニジュウヤホシテントウという害虫。別名、テントウムシダマシとも呼ばれる。美しいテントウムシ(ナナホシテントウ)は益虫だが、画像の汚いテントウムシ(ニジュウヤホシテントウ)は害虫である。
 この害虫は、この時期のジャガイモにはまだそれほど目立たないが、7月中旬頃には、ナスビ(ジャガイモと同じナス科)にまぶれついて、7月下旬頃には、ナスビの葉も実もぼろぼろになる。だから茎を半分に切り戻し、葉は全部落として、8月の1ヶ月間休ませる。



20070523221810.jpg  20070523221845.jpg

 前年、スイートバジルを植えていた畝の黒マルチは春までそのままにしておいて、4月に、無肥料で、トマトとキュウリを植えておいた。それらがかなり大きくなってから、黒マルチの両サイドを取り除き、メタン菌液肥を施した。雨が降りそうにないので、井戸水をポンプアップしてホースで水遣りをした。



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 これも前年、スイートバジルを植えていた場所である。春まで黒マルチはそのままにしておいて、4月中旬に、黒マルチの中央部分を株間30センチくらいで破りながら、サトイモを伏せておいた。そのサトイモの芽が出揃ったので、黒マルチを取り除き、肩に液肥を施して、潅水をかねて液肥を薄めた。
 左の列の半分は、もう一度黒マルチをして、明日エンサイを定植するつもりである。



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 夕方の田んぼ



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 ちょっとの間に、ミョウガがこんなに大きくなった。1ヵ月後の6月末には1メートルほどの背丈になり、薄暗い株元に、スーパーで売っているようなミョウガが顔をのぞけてくる。



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 今日のニワトリ

 


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プロフィール

水田祐助

Author:水田祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在55才、農業歴19年目。農業形態は野菜とハーブのワンパック宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ30羽。25年ほど農業とは無縁だったが、ボクが子供の頃は、家は葉タバコ農家だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


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