あめんぼ通信

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

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ニワトリの淘汰 (1)

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 以下は、今のニワトリ(ヒヨコ)を導入する前、それまで飼っていたニワトリのうち2羽を絞めた(つぶした)時に書いた作文であり、ちょうど2年前の今頃の季節でした。


 先日、Iさんが見えられた時に、ニワトリの淘汰のことを話すと、ニワトリをさばくのだったら手伝ってあげると言われた。応援してもらえるなら、23羽でも自分でつぶせると思った。とりあえず2羽だけつぶして食べてみようという話になった。

絞め方(つぶし方)といい料理の仕方といい、Iさんの手つきは鮮やかだった。農業高校で習ったと言っても、すでに40年以上も昔のことなのに。ただその間、ニワトリの処分を頼まれて、時々料理もされていたらしい。30年も前に特別に作ってもらったと言われる、左利き用の、りっぱなネーム入り出刃包丁も持参してくれた。包丁やナタなどに「左利き用」があることも始めて知った。

 左手で羽を強くにぎり、ニワトリの足を自分のひざで抑え、ニワトリが動けないようにしてから、右手でニワトリの口ばしを持って、左手の親指に預ける。つまり左手の4本の指で羽を、親指で口ばしをもち、のどを上に向ける。そして、やおら包丁を持ち、のどのすぐ下をすばやく切る。包丁を置いて、右手で両足をつかみ,逆さ釣りにして放血する。血がぼとぼとと落ち、1~2分で放血が終わると動かなくなる。この間、羽と足をしっかりにぎり、ニワトリがばたつかないようにしておけば、返り血も浴びない。よく切れる包丁ですばやく深くのどの下を切ると、鳴き声ひとつたてない。ここでへたくそでは、ニワトリがかわいそうである。できるだけこの間の時間をかけずにすみやかにすることが、ニワトリに対しての最後の恩返しになる。Iさんの指導を受けながら同じようにやると、鳴き声ひとつたてず、放血もすみやかにできた。料理する段階で切り口を見比べると、Iさんのはきれいに水平に深く切れていたが、自分のは半分ほどしか切れてなく、切り口も浅かった。Iさんの方が、より短時間に、ほとんどニワトリを苦しませずに終えたのが見て取れた。

 放血後、近所で借りた炊き出し釜の熱湯(70度)に10~15秒くぐらせる。これをすると、簡単に羽がむしり取れる。その後、小さな焚き火をして、その肉を4~5回あぶると、外のうぶげも焼ける。それから料理にかかる。まるで、しばしば料理していると思えるくらい「さばき方」にくわしかった。それでも、最も最近にしたのは2年余り前だったと聞いた。よい肉だけ食べることにして、残りの骨とかハラワタとか、頭や首、足などは、焼くことにした。枯れた竹や雑木といっしょに焼いた。つまり、肉以外の部分を「火葬」にした。その火葬をしながら、今後のこともあるので、この次は、「火葬」がいいか「土葬」がいいかIさんに尋ねた。
 
 火葬は、案外簡単に燃え、跡形も残らなかった。土葬は簡単な穴を掘り、そこにニワトリを埋めて、その上にトタン板などを置き、重い石かブロックなどをのせて、タヌキが掘り返したり、カラスに悪さされないようにしておく。1年経過すれば土に戻る。でも、土葬より火葬の方が時間がかからないという話になった。とにかく、今日料理した2羽のニワトリをそれぞれ家に持ち帰って食べてみて、おいしく食べれたら残りのニワトリも料理し、しわくて食べれなかったら絞める(つぶす)と同時にそのまま「火葬」にしてしまおうという結論になった。

 Iさんは、ボクの問いかけに対して適切な案をいくつか示してくれた。そして、料理に水はいらないと言って、羽をむしる時に熱湯にくぐらせた以外は、全く水を用いなかった。うまく放血できたせいか、包丁にもマナイタにもそれほど血がつかなかった。そして、ニワトリの臓器の名称まで覚えていて説明してくれた。

 1羽のニワトリの腹の中から、完全なカラをつけたタマゴも出てきた。もし殺されなかったら、あと数十秒もしくは数分のうちに、このタマゴが体内から排出されただろうと思うと、一瞬悲しくなった。

 30羽という昔ながらの飼い方をしているから、とてもニワトリに愛着がわくし、いろんな事をニワトリが教えてくれる。40羽ではちょっと多い。10羽飼うのも30羽飼うのも、あまり手間は変わらない。

(1)30羽だから、毎日雑草が与えられる。
(2)30羽だから、1~2日、放っておいて外泊もできる。
(3)30羽だから、ニワトリの調子がよくわかる。
(4)30羽だから、いつでも飼うことを止めることができる。
(5)30羽だから、場所も時間もとられない。
(6)30羽だから、エサの問題、飲み水の問題、販売の問題が、それほど問題にならない。
(7)30羽だから、自分で淘汰ができる。
(8)30羽だから、ほんのわずかな家の食べ残りでも、ニワトリにあげようと思う。
(9)30羽だから、ほんのわずかな田んぼのくず野菜でも、ニワトリに食べてもらおうと思う。
(10)30羽だから、あまりタマゴは産まなくて良い。家と田んぼの野菜くずのリサイクル鳥と考える。
(11)30羽だから、ニワトリを飼うことを楽しむことができる。
(12)30羽だから、ニワトリに関して、一つの物語を書くことができる。
 

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コメント

今日は御疲れ様でした
アドレス送ります
楽天的ですか、秘訣は?
思いの持ち様によってかなり違うと思います。
又色々話したいです。

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プロフィール

水田祐助

Author:水田祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在55才、農業歴19年目。農業形態は野菜とハーブのワンパック宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ30羽。25年ほど農業とは無縁だったが、ボクが子供の頃は、家は葉タバコ農家だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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