あめんぼ通信

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

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色々米


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 いつもいつも、ありがとうございます。
黒い米粒、赤い米粒、緑の米粒、小さな米粒達。

 近代農業の多収技術とやらに一生懸命動いていた頃には、色付きのきれいな米粒があることも気付かず、見ても自分に受け入れられなかったものです。

 ある時から、これからの自分のできる農とは? 食とは? 考え、さまよい続けて、自問自答の稲作りの繰り返し。そんな時に、薬も化学肥料も使うことなく、豊かに実る稲達とめぐり合い、自分の中で「これだ」と直感、その色彩豊かな稲に心奪われたことは忘れません。

 銀シャリに追いやられてしまった、これらの米達。

 栽培するには、個性が強く、多くの欠点の持主。問題の多い、黒米、赤米、緑米なんです。

○ 茎が細く、長く、やわらかく、倒れるもの
○ 茎は太いが、穂は小さく、実入りが少ないもの
○ 穂は大きくて、実はたくさん付けるが、ポロポロ落ちるもの
○ 虫、草、病気に弱い稲たちもあり
 個々に育てるのには、手間のかかる大変な稲達ですが、種を蒔く時に、種モミを品種別におろすのでなく、品種と品種を混ぜ合わせて一緒にすることで、個々の欠点は、他の稲を支える為の長所と化し、共に豊かに育つ為の稲になることを知り、それぞれの力で素晴らしいハーモニーを一枚の田んぼで作り、にぎやかにおりなす景色、そして、美しい営みの色々米達です。私は、こんな色々米の田んぼが大好きです。

 人間の営みも、そんな風になれば平和なのに!

 食べる人がみんな健やかになればいいな。

 この中に入っているお米の品種は、

うるち米 ・コシヒカリ、イセヒカリ、農林48号、他15品種

もち米  ・マンゲツもち、アクネもち、他5品種

赤米   ・神丹穂、国司、他6品種

黒米   ・朝紫、おしのむらさき、他5品種

その他  ・香り米、しゃ香米、等。

 どうぞ皆様、楽しい食事を。合掌

上野長一




20070416133730.jpg   20070416133756.jpg   20070416133829.jpg

 1月にWさんを訪ねた時に、野菜や、自家採取をしているいろんな野菜の品種のいくつか、それに上記の米も少し頂いて帰ったのに、忘れてしまっていた。

 その米粒の袋の中に、1通の手紙が入っていた。その手紙を今頃気付いて読んで、ブログで紹介したいと思った。それは、
「個々の欠点は、他の稲をささえる為の長所と化し、共に豊かに育つ為の稲になることを知り、それぞれの力で素晴らしいハーモニーを一枚の田んぼで作り、にぎやかにおりなす景色、そして、美しい営みの色々米達です。私は、こんな色々米の田んぼが大好きです」という一文に出会ったからだった。


 どこの人だろうとWさんに確認の電話を入れると、栃木県の人だった。以前Wさんが高知県におられた時、「現代農業」という雑誌の「お便りコーナー」に、高知県の在来種の種籾をもっていると書いたら、上野さんから手紙がきて、その在来種を送った時に、この色々米を送ってくれたらしい。その他、
(1)50代の人であるらしい
(2)米の専業農家で、田んぼは5ヘクタール~10ヘクタールほど作っているらしい
(3)無農薬、無化学肥料で作っているらしい
(4)全部が全部「色々米」の作付けではなく、作付けの一部が「色々米」であるらしい
(5)現代農業に時々記事が載っているくらいだから、その方面ではちょっと名が知れた方であるらしい

 Wさんも直接の面識はないらしく、何かに書かれていた紹介記事らしかった。

 稲に対する知識が乏しくて恥ずかしいが、赤米、黒米等の有色米は「玄米」で食べるものらしい。「白米」にする、つまり「精米」をすると、表皮の赤色や黒色が取れて「白米」になってしまうらしい。ボクは芯まで、赤色、黒色、と思い込んでいた。ちょっとかじってみたら、中は白色だった。

 白米の中に有色米の「玄米」を少し入れるくらいなら、「玄米」が気にならないし、色がきれいだと言われる。有色米はそういう食べ方をするらしい。

 赤飯には、小豆の代わりに、赤米を少し加えてもよいらしい。


 日常、赤米や黒米や緑米を目にすることがないので、米といえば普通の玄米、白米しか想像できないが、出回ることのごく少ない少数種をあえて作り、きちんとこれらの固有種を守り、受け継いで作り続けている人が、稲作の世界にもいる。 


 野菜の世界でも、現代は「F1種(一代交配種)」が席巻しているが、固定種(在来種)を守り、引き継いで行こうとしている人たちが、有機農業研究会には数多くいる。身近にもWさんやNさんなどF1種でなく、あえて在来種の米や野菜にこだわって育てている人がいる。


 自分の場合、通信販売で購入する種代だけで、春夏作は1万円余り、秋冬作では1万5千円余りになり、毎年コンスタントに2万5千円~3万円ほどになる。たったの3反百姓なのに、種代にこれだけかかっている。でも自分の種代は、農業者の中では最も少ない部類だと思う。


 簡単に種取りできたので、2年ほど、ハーブのロケットを種取りしていたことがある。田んぼに残ったロケットを、秋冬作を片付ける2月末に、じゃまにならない場所に定植しなおすと、3月中下旬頃から花が咲く。1ヶ月ほど白い清楚な花を楽しんだ後、5月末~6月上旬頃には、種が十分に実だるので、大きなゴミ袋の中で、ばっさばっさとゆすって種を落とす。ゴミや種のかすを取り除いてから、ビンや缶などに入れて、秋の蒔き時まで保存して、秋に蒔いても、よく発芽していた。しかし、購入しても1500円ほどだったので、場所取りや種取りや選別の手間ひまを天秤にかけて止めてしまった。


 これで今日の更新は終わりにしようと思ったが、ふと思いついて、グーグルで検索してみた。「上野長一 栃木県 稲作」・・・そうしたら一発でヒットした。やはりこの世界では有名な方のようだった。手紙に書かれていた「色々米」でなく「にぎやか米」と表示されていた。そしてこの検索を見ると、稲作世界の住人がずらずらとインターネットに名を連ねていた。第1次産業の農産物の売買もすでにインターネットの世界なんだと実感した。


 上野さんのすぐ下に、岡山県の有機稲作の世界では有名な「三船進太郎さん」の名前が載っていた。三船さんのコーナーに三船さんのメッセージがあり、「今や農業は技術的にも体力的にも、やれるものがやっていくしかない」と書かれていた。
 
 しかし、三船さんのような技術力は、誰もなかなか身につけることはできないし、やってのけれる人はきわめて少ないと思う。でも生産者米価がどんどん値下がりしている今日、生き残っていくのは、三船さんや上野さんのような方なんだろうと思う。世間の値下がりに関係なく、三船進太郎価格や上野長一価格で売り抜いていくだけの「資本主義精神」を持ち合わせた農家だけが、「淘汰」がますます加速度を増している第一次産業の世界で生き残っていくのだろう。


 義兄にしろ三船さんにしろ、自分は、技術的にも、規模的にも、投資金額的にも、全く真似ができない。だから、参考にならない。
 
 農業の世界は、それぞれのオンリーワンの世界だから、農業に何を求めるかは、一人一人全く異なる。負け惜しみのような気もするが、それぞれの農業世界は百花繚乱であり、それぞれのオンリーワンをめざせばよいのである。稼いでいる金額だけで比較はできない世界である。



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プロフィール

水田祐助

Author:水田祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在55才、農業歴19年目。農業形態は野菜とハーブのワンパック宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ30羽。25年ほど農業とは無縁だったが、ボクが子供の頃は、家は葉タバコ農家だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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