あめんぼ通信

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

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う○こ論考

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 動物の糞と人間の糞では、動物の糞は、さほどきたない物と思えないのに、人間の糞は、とてもきたない、不潔なものと思えてしまう。しかし、安全性という観点から考えてみれば、人間の糞の方がはるかに安全である。というのは、動物が食べる物は、安全かどうか、動物自身で吟味できないが、人間が食べる場合は、国産であるか、輸入物であるか、あるいは、安全性はどうかなど、考慮に入れると思う。だから、人間の糞の方がはるかに安全だと考えるゆえんである。

 現在、人間の糞は、田畑の肥料として、ほとんど使われなくなった。使われているのは、鶏の糞、牛の糞が主体である。人間の糞が、田畑のとてもよい肥料として使われていたのは、45年ほど前までの時代である。もっと以前、江戸時代には、武士や商人の「う○こ」を、百姓が物々交換(米や野菜)で、買っていたそうである。武士のう○こは高く、商人のう○こは、それより安かったらしい。というのは、武士は魚や豆類を商人より多く食べ、動物性タンパクや植物性タンパクのより多いう○ことなり、施した場合の肥料効果が、武士のう○この方が高いということによるらしい。

 江戸時代~昭和30年代前半にかけては、う○こは「循環」というリサイクルの要だった。人間の体内という化学工場で排泄物となったものが、物々交換で百姓に買い取られ、野菜や米に施され、できた野菜や米を食べて、また排泄物となる。

 現在、人間の排泄物は「循環」を拒否されて、化学処理され、化学処理された後の残滓(肥料として売られているが、こんなものは田んぼに使えない。田んぼはゴミ捨て場ではない)が産業廃棄物になるという構図である。このシステムの線上にある限り、永遠に「う○こ」は、環境問題をより悪化させる方向に進む。

 

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 下水道を通して、化学処理され、固形物は産業廃棄物、害は無くなったとされる水分は、川を通して海に流れ込むというのが下水道というシステムである。飛行機が長年の飛行により金属疲労を起こすように、下水道というシステムは、21世紀の後半世紀には、見直しを迫られるシステムではないかと自分は思っている。

 現在の状況下においては、大都市には人口が密集しているし、農家人口は激減しているので、人間の排泄物を「田畑の循環」のシステムに戻すことは、実際問題として不可能である。田舎においても最近は、集落の半数以上の家が合併浄化槽になっているし、そうでない家は業者に汲み取りを依頼しているので、いくら家庭菜園だといっても、田畑に自分の家の人糞(下肥)を施すことは皆無となった。自分の場合も田畑に施してはいない。

(1)誰もしなくなったので「世間体」も少しは考慮している。

(2)野菜会員やイタリア料理店が、そのことに拒絶反応を示す可能性が高い。

(3)何よりも、汲み取りして、それをこぼさないように田畑まで持っていき、その容器を洗って元通りにしておくという一連の作業に、手間と時間がかかり過ぎる。2ヶ月に1度ほど業者に電話で依頼すれば、2000円ほどで足りる。

 以上の3つの理由により、自分も田畑に循環させてはいない。数年後、自分の集落にも下水道が整備されるので、田畑に循環させる(戻す)ということ自体が不可能(水洗便所になるわけだから)になる。いったん下水道というシステムに組み込まれてしまうと、そのシステムに対して反対や疑問をいだく余地は一寸もなくなってしまう。

 下水道というシステムの稼動は、大都市では設備効率はよいかも知れないが、田舎では人家がまばらなので、下水道効率は極めて悪い。半額は国の負担(税金)らしいが、半額は自己負担である。下水道というシステムは、都市部だけではなく、田舎の過疎地をもまきこんだ全国的網羅事業だということである。ついにここにおいても、完全に、都市と田舎の区別がなくなった。

 下水道は、環境問題やシステム問題を考える時、とてもよい素材である。現世代のいろいろな問題が、下水道に凝縮されている。

(1)人間の排泄物を下水道を通して化学処理した後の、産業廃棄物問題。

(2)下水道に群がる利権集団。道路が一段落し、公共事業も減り、残るは下水道のみ・・・。またしても道路を掘り起こしている。なぜ田舎では、どこまで行っても「工事中」が多いのだろう。この国はいつのまにやら土木建設業国家となってしまったが、土木建設業に代わる新たな萌芽が、まだ見えて来ない。

(3)いったん、この下水道というシステムに組み込まれてしまうと、「う○こ」を処理する選択の自由がなくなってしまう。地域や集落単位の事業なので、1人入らないというわけにはいかない。

(4)下水道が水を浄化するとは自分は思っていない。家庭排水だけが悪いのでなく、田畑にまかれる農薬、化学肥料、除草剤等のかかわる水質汚染の問題が大きいと思う。魚もホタルも戻れない。



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 「構造改革特区」を導入するなら、下水道にも導入してみるべきである。メタンガス発生装置専用特区村・・・のような。

 地方公共団体によって、受ける権利や負担する義務は、それぞれ違った方がいいと思う。全国一律という考え方は、ファシズム(集団主義)につながる。下水道に関しても全国一律、過疎地まで・・・というのは、不自然に感じる。田舎では、田舎らしいシステム(メタンガス発生装置等)が稼動される方が、環境保全にも、税金の節約にもなる。

都市部の生活に疲れたら、田舎の「自給自足特区村」へ入って、カネを使わなくても生きていける、もう1つの生き方があると考えることができれば、人生がもっと豊かになると思いませんか・・・。

数年後、自分の集落に下水道が整備された時、トイレの改装資金がいくらかかるか、毎月の費用はどれくらい余計にかかり出すか、何が快適になるか、水をどれくらい大事にする(節約する)ようになるか、自分自身における変化を、書き残していきたいと思う。

(補足)メタンガス発生装置

 風呂の排水、残飯、う○こ等を、メタンガス発生装置(セメント、あるいはビニールで作った簡易なシステム)に入れ、ヌカも定期的に補充して、その装置から出るガス(メタンガス、つまり「へ」のようなガス)で、台所などで使うガスを自給する、その廃液は効果の高い有機質肥料となる。全国の先進農家の間で、増えつつあるシステムである。50年以上も昔、雑誌「家の光」でも紹介されていたらしい。このシステムが広がらなかったのは、プロパンガスの方が圧倒的に便利だったからだろう。今また、エネルギー問題からメタンガス発生装置が脚光を浴びている。

 自分はガスは利用していないが、その廃液をもらってきて、500リットルタンク2個に100リットルずつ入れ、それぞれヌカ3~4袋(50キロほど)とナタネカス10キロほどを投入して、水をいっぱいまで入れる。メタン菌の活躍で、夏場なら1週間ほどで、燐酸肥料分の多い液肥ができる。自分の場合は年間で4トンくらい利用している。



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プロフィール

水田祐助

Author:水田祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在55才、農業歴19年目。農業形態は野菜とハーブのワンパック宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ30羽。25年ほど農業とは無縁だったが、ボクが子供の頃は、家は葉タバコ農家だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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