あめんぼ通信

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

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昇進

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 桜の開花は、ちょっと浮き浮きした気分になる。立ち止まってめでる余裕はなくても、備前市へ抜ける林道沿いの桜がちらほら咲き始めるのを見ると、春だなあと思う。


 2人の娘も働き始めたが、今後どのような進路を選択していくのか、それは知らない。子供の職業に関して自分は建設的な意見など何も思い浮かばない。ボクは親の言うことなど何一つ聞かなかったし、あまりに職業を転々として、親に心配をかけすぎて、早死にさせたような気がする。だからボクは、子供がいかに転々としようと、それに惑わされずに「自分は自分」に徹しようと思う。

 
 ボクは家族よりも、常に自分自身を最優先に投資してきたし、今後もそうするだろう。農業こそ自分に投資した最も大きな投資である。逆にマルミさんは、ボクや子供に最大限の投資をし続けてきた人である。自分を犠牲にして働き続けたとは思わないが、自分が職場を辞めると、たちどころに我家の経済がまわらなくなるということはわかっていただろう。子供が働き出したのだから、今度は自分に投資したらと話すが、自分の何に投資したらよいのか試行錯誤しているようである。

 
 桜の季節は新しい旅立ちの季節である。そして桜は、またたく間に散ってしまう。人間も桜みたいである。いい時期は短い。桜の下を足早に軽四で走り過ぎる時、風に運ばれてきたほのかな香りに、ふっと気持ちがやわらいでアクセルを弱めても、止まることなくまたアクセルを踏み、先を急いでしまう。



昇進

 
 サラリーマンを辞めて農業を始めてからは、同業者と付き合うことが多くなり、いつのまにか、サラリーマンの友人たちとは疎遠になっていた。年収も違うし、話題もいつしか違ってくる。いやおうなく「年収の格差」とか「地位の格差」などを意識させられる場面に出くわしても、つとめて気にしないようにしてきた。つい最近、自分より一つ年上である義兄の弟が、地方銀行の取締役に昇進し、自分と同一年令である妻の兄が、建設会社の総務部長に昇進した。同じサラリーマンをしていたら、絶えず、年収とか職場での役職とかを比較してしまうが、自分はすでに、そういう競争社会から降りて(下車して)しまっているので比較すべもない。すでに年収に関しては天と地ほどの差がついてしまっている。でもそれは、経済的側面からの一方的見解であり、彼らから見ると、一介の農夫であるボクの自由人としての立場が「羨望」として見えているかも知れない。

 
 自分は今、農業という現場でやっと自分自身が保てれてきたので、現在の境遇にそんなに不足を感じてはいない。すでに家族4人が働いているので、自分の稼ぎが少ないからといって、生活に事欠くようなことはない。でも経済を「どんぶり勘定」にはしていない。それぞれが稼いだものは、それぞれのものである。生活必需品などは折半で出す。ライフラインの支払いはボクの役割である。家の修理等、金額の大きいものはマルミさんがスポンサーになることが多い。そのたびにマルミさんが「この家は蜘蛛の巣までぜ~んぶあんたのものなのに・・・」と言うが、ない袖はふれない。

 
 ボクがサラリーマンを下車して、野に下った時から、ボクと同世代の他のサラリーマンの給料など知りたくなくなったと言う。
 自分は今回の、義兄の弟と、妻の兄の昇進は年令から考えてもスピード出世と思った。卒業後30年という歳月が経過すると、それぞれの人生に大きな開きが出てくる。彼らは卒業後初めて勤めた会社に行き続けている。自分には何かが足りなかったのだろう。組織の中に自分の居場所を見つけることができなかった。
 
 
 人生の選択はその人自身が決めるものであり、経済的側面や地位で人格が決定されるものではないと自分では思っても、配偶者や子供や親は、また違った判断をするものである。

 

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プロフィール

水田祐助

Author:水田祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在55才、農業歴19年目。農業形態は野菜とハーブのワンパック宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ30羽。25年ほど農業とは無縁だったが、ボクが子供の頃は、家は葉タバコ農家だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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