あめんぼ通信

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

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春はゆっくり、ゆっくり

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 今日、急に思い出して、冷蔵庫の上に置いていたハヤトウリを取り出してみた。そうすると、画像のような状態になっていた。こんなに芽が出ていると、このまま元通りにしておくわけにはいかなかったので、さっそく、田んぼに持っていって植えた。植えるにはまだ1ヶ月ほど早かったので、定植した周囲にたっぷりクン炭(焼きすくも)を置いて保温し、霜よけに、紙のキャップをかぶせた。

 2本育ってくれれば十分だが、6個全部植えた。最終的に2本(個)残ってくれれば良い。ハヤトウリは

(1)かなりおごるので、場所を取り

(2)1メートルほどの高さでよいから棚が必要であり

(3)忘れた頃に成り始めるので、じゃまにならない場所に植える


 1本(個)で、100個ほど成るが、成り始めるのは10月に入ってからであり、当地では10月10日頃から成り始め、初霜の頃まで、約1ヶ月余り収穫できる。酒かす漬けにすると、歯ざわりがよい(はもろい)。
 ハヤトウリは、定植して半年以上経過してから成り始めるので、それまでに草に覆われてしまったり、過湿や過乾にやられることがある。

 市販されているのはあまり見ないが、ワンパック農家の間では、かなり貴重な果菜である。というのは、野菜の端境期である10月が収穫期だからである。10月は春夏野菜が終わりに近づき、秋冬野菜はまだ生育途上なので、野菜の種類がそろいづらい。この時期に、
(1)レタス類

(2)インゲン(秋は台風が来るのでツルナシ品種がよい)

(3)ハヤトウリ
の3種類が収穫期に入るのでとても助かる。それともう一つ、ハヤトウリの大きな利点は、収穫後あまり劣化せずに、かなり長期間保存できるので、急いで出荷する必要がないことである。漬物にするにも、成り初めから、成り終わりまで保存しておいて、収穫が終わってから、まとめて漬ければよい。


 昨年は1個1個新聞紙に包んで、ポリ袋に入れ、納屋に保存しておいたら、全て腐った。だから今年は、台所の冷蔵庫の上に保存しておいた。今年の冬は、昨年の冬とうってかわって暖冬だったからかも知れないが、こんなに早く芽が出て大きくなっているとは思わなかった。買えば、1ポット(個)が500円ほどするので、できれば、うまく越冬させて買わずにすませたい。今年は7個の内6個も芽が出ていたので上出来。例年ならまだこの時期は、芽が少し出始めたくらいの状態なのに、今年は根もかなり出ているし、芽がかなり伸びている。驚いたことに、新聞紙を突き破って、芽が外に出ていた。そして、全く水分はないはずなのに、新聞紙はどれも「びしょぬれ」だった。多分、ハヤトウリ自体が持っていた水分と栄養分で、芽がここまで伸びたのだろう。同じ場所から根もかなり伸びだしているのを見るのは初めての経験だった。
 根は、土と水と栄養分を求めて、何もない新聞紙の中で、さまよい続けたのだろう。さすがに、芽のように、新聞紙を突き抜けてはいなかった。
 芽も根も生き生きしていた。でもすでにこの状態だから、早く土の中に埋めてやる必要があった。今日からは暗闇の空間をさまようことなく、水分と栄養分を求めて、地中広くさまよってくれたらよい。今回は、ハヤトウリの神秘的なたくましさに触れることができてラッキーだった。



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 春はゆっくり、ゆっくりスタートをする。これは自分に対して言っている。今回、ハヤトウリは早く定植せざるをえなかったが、3月の農作業は、中旬のジャガイモの植え付けと、中下旬に予定しているハーブ類の株分け、そして、小苗で冬越ししたレタスの定植だけである。後は4月になってからスタートする。世間はいくら暖かくなろうとも、いくら騒がしくなろうとも、とにかく「桜が咲くまで待とう」。つまり

(1)早いと、寒さで芽が出なかったり、出た芽が霜で傷んだりして、やり直しになることが多い。種代が高くつく。

(2)2週間早蒔きしても、春夏作の収穫に達する時期は、4~5日しか変わらない。

(3)保温したり、寒さ避けをしたりと、手間ばかりかかり、そして、成長スピードも遅い。


 左の画像は、まだ夢の中の「サトイモ」や「ヤーコンの芽」である。これらを定植するのは4月中旬頃でよい。

 真ん中の画像は、物置の北側の日陰になる場所に植えているミョウガ。永年草だから、ずっとこの場所である。根が込み合っているように感じたら、数年に1度、根を掘り起こして間引いている。


 ウリ科(ナンキン、キュウリ)の育苗は4月に入ってからがよいし、エンサイ、ツルムラサキ、オクラの育苗は5月に入ってからがよいし、ハーブのスイートバジルとイタリアンパセリの育苗も4月に入ってからスタートする。ただ問題なのは、ナスビとピーマンの2種類であるが、仮に合計100本の苗を購入しても、1本58円として5800円ほど。
 ボクがナスビとピーマンの育苗をしたのは、農業をスタートした最初の2年間だけ。サツマイモの「温床」を作ったのも、最初の3~4年間だけで、その後は「冷床」でしている。冷床でも、5月末には第1回目の苗が切り取れるので、温床と比較して20日ほど遅れるだけであり、5月末にはかなり地温も上昇しているので、苗の活着もよく、10~14日ほどは追いつくので、結局、収穫期の遅れは、せいぜい1週間ほどである。


 早くスタートすると、手間が多くかかるし、失敗する確率が数段高くなるし、失敗すると種代が高くついてしまうし、手間はダブルになる。
 春のスタートはゆっくり、ゆっくり・・・。




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プロフィール

水田祐助

Author:水田祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在55才、農業歴19年目。農業形態は野菜とハーブのワンパック宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ30羽。25年ほど農業とは無縁だったが、ボクが子供の頃は、家は葉タバコ農家だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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