あめんぼ通信

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

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初めてのイノシシ襲撃 ②

 8月末~9月上旬の残暑の頃は、果たして、9月10日頃には秋雨前線がやってきて、9月14頃にはダイコンの種が蒔けるだろうかと心配になる。確かに一昔前なら、この2週間で、季節が音をたてて変わっていると思えるくらい、残暑が崩れ去り、秋の気配へと変わるのを感じた。そして、夏の扉が閉まり、秋の扉が開こうとうとする、ちょうどその境目に、ダイコンとカブの種を蒔いてきた。9月13日、9月14日頃がその扉である。毎年、ダイコンの種を蒔く時、今年も秋が来たんだなと身体で感じることができた。


 しかし最近、その季節の変わり目がおかしくなった。秋の種まきや秋の苗物に必要な秋雨前線の活動が弱くて、肝心の雨をもたらしてくれない。だからといって、種まきの日をあまり遅らせることはできず、時期がきたら、雨はなくても種を蒔く必要がある。その時には、蒔いた後、エンジンポンプで井戸水をたっぷり散水する。


 経験を重ねるうちに、不安定な気候にも臨機応変に対応できるようになったが、その時期にはその時期らしい気候であってくれた方が身体的には随分と楽である。


 今日の夕方、衝撃的光景を目にしてしまった。いや、来るべき日がとうとう来たと言ったほうがいいかも知れない。それは、ボクの田んぼから直線距離で30メートルも離れていない近所の田んぼのサツマイモがイノシシに全て掘りあげられている無残な光景だった。明日は我が身・・・


 数日前のブログで、すぐには対応できないと書いたが、すぐに対応しようと思った。早々と全部掘りあげしまうか・・・いやそれはまだ早すぎる。今掘ったら、本来掘る時期に比べて3分の1ほどの収量にしかならない。それは、あほらしすぎる。


 すぐに、イノシシの被害が常駐している3人に電話で相談した。その内の一人が、今使っていない電柵があるけど、使えると思うから、取りにきたら・・・と言ってくれた。とにかく、明日中にはなんらかの手を一つは打とうと思った。このまま放任しておいては、今までに投下してきた自分の汗が全て無駄になってしまう。


 やられるのが今晩かも知れない。考えていたら気が気でなくなって、さっき10時過ぎに田んぼまで行ってきた。サツマイモ畑を軽四のライトで見たが、道側の方はどうもなかった。真っ暗だし、山際の方へまわってみることはしなかった。


 黒い寒冷紗でも黒いマルチでも、とにかくサツマイモであることが見えなければ、なんらかの効果はあるそうなので、電柵がうまく設置できなければ、黒マルチで応急防御でもしておこう。


 進入した足跡から見ると、進入したのは1頭だけのようだった。しかしその足跡は、握りこぶしよりもっと大きな足跡だった。これは巨大なイノシシだと思った。そうでなければ、あんなに荒らさないだろうと思った。


 ○○さん、まあ食べ量じゃからええが・・・、うちは商品作物じゃから、やられたらショックは大きいと話したが、これは自分の言葉不足だった。たとえ食べ量でも商品作物でも、サツマイモにかけた思いのハードルは同じ高さなのだ・・・。


 自分は3アールほどの面積に約600本の挿し木苗の定植。サツマイモの入らないワンパックなど考えられない。しかも、イタリア料理店から、紫芋の注文がよく入る。やられてからでは遅いのだ。今回はどうしても先手を打たなければ・・・。でも負けてしまうかもしれない・・・。


 今までイノシシは他人事だった。頭の中では被害の現実を想像できても、それが身にせまってこなかった。


 他人が交通事故にあっても身に迫ってこない・・・


 他人が泥棒の被害にあっても、人事・・・


 他人が死に至る病にかかっても、自分には影響ない・・・


ああいつも、友人のイノシシ被害の話を聞いたり、現場を実際に目の当たりにしてきたのに、それはやっぱり「他人事」だったのだ。自分の身に襲いかかって初めて、友人と同じ土俵に立ったのだ。


 イノシシが出るような所では農業などできない・・・。イノシシが出だしたら農業は止めよう・・・と考えていた。自分が現役でいる間は、自分の所だけは、イノシシとは無縁でいたかった。でも今日からの農業はもう、イノシシと無縁ではいられない。


 でも現実には、農業者以外、イノシシがどうあばれようと関係のない世界なのだ。自分もそういう世界にもう一度転身を試みた方がよいのだろうか。でも、もう若くない。時給800円にもならないが、他に雇用の場が閉ざされている以上(年齢制限等)、自分で稼ぎ出さなければならないのだ。そして、現実には、イノシシを防御する手間が加わっただけなのだ。でもその手間とは、自分にとって、全農作業の内、何割の手間として加わっていくのだろうか。


 この腹立たしい気持ちを誰かに伝えたい。それはボクがそうだったように、30代半ばで農業を志そうとする、あなたに伝えたい。

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プロフィール

水田祐助

Author:水田祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在55才、農業歴19年目。農業形態は野菜とハーブのワンパック宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ30羽。25年ほど農業とは無縁だったが、ボクが子供の頃は、家は葉タバコ農家だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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