あめんぼ通信

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

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「何もしないこと」のレッスン

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 3枚とも、お墓の上から写した画像です。ほとんど野菜がなくなりました。今日の出荷が、今期の秋冬野菜の最後のワンパックです。次の出荷は5月の連休明けからです。



 
 農業を始めてからこっち、農業以外の本など読む気がしなかったので全く読まなかった。農業雑誌だけ3冊ほど購入していた。種苗会社から送られてくる月刊誌、日本有機農業研究会が発行している「土と健康」、それに百姓天国という雑誌である。百姓天国という雑誌は自分が農業をスタートする1ヶ月前に第1集が発行された。だから自分の農業は、この本とともに歩んだような気がする。全国の百姓の手作り本というキャッチフレーズ通り、多くの農業人の投稿で記事が成り立っていた。1991年という年は、自給自足的な生活や暮らし方へのあこがれ、有機農業への脚光、などが重なって、第1次の田舎暮らしブームが沸き起こった年ではなかったかと思う。そういう高まりの中での百姓天国第1集の登場だった。それは感動するような農業人ばかりだった。へえ~、全国にはこんな農業人がいるんだと思うと、何か元気が湧いてきた。そして、いつか訪ねてみようと思った。この百姓天国という雑誌が縁で出会った人も何人かいる。



 その百姓天国の第4集(1992年、8月発行)に載っていた「何もしないことのレッスン」は、ちょっと気になる記事だった。今回これについて書こうと思った時にも、すぐにこの記事の載っている場所がわかったくらいだから、頭のどこかにずっと、その言葉が残ったのだろう。今から15年前の記事である。それは当時33才の富山県の女性が書かれた記事だった。2人の子供と赤ちゃんを抱いた本人とご主人の5人の写真も載っていた。今はすでに48才のはずである。

<以下の記事は抜粋>
 

  ここは雑木の山に囲まれた、水の豊かな、とてもよいところです。春は山菜、夏は岩魚、秋は木の実やきのこ、そして冬は、一面の白い世界です。2メートルは積もる積雪地帯のため若い人はほとんど山を下り、お年寄りの多い部落となっていて、部落内の学校も子供がいないため休校となっています。


 それでも私達にとっては天国と、ある雑誌で仲間を募ったところ、この2年間に3組の家族が引っ越して来て、この春にも一組来ます。もともといた独身男性を含め、新住民は計6世帯、子供も計7人+お腹の中に1人。考え方はそれぞれ違いますが、みんな自然の中で楽しく暮らそうとやってきました。


 生計のたて方もそれぞれで、森林組合で山仕事、平飼い養鶏を始めた人、うちみたいに時々日稼ぎに出る人など。家や土地も、買った人、借りてる人、古い家をもらって直した人、建てかえた人、自分で家を作った人、廃校になった分校の講堂に住んでる人などさまざまです。


 我が家は今のところ、電気、ガス、電話のない生活をしています。炊事と暖房は薪ストーブ、洗濯は手で、冷蔵庫、テレビ等はもちろんありません。あかりは灯油ランプを使っています。


 できるかなあーと思って始めた生活でしたが、案外楽しくやっています。


<以下の記事は所々を抜粋>


 今の世の中でお金を稼いだり、使ったりすることは、どこかで命を傷つけているんじゃないのかな・・・


 機械をあまり使わないですごす生活は、のんびり、ゆったりせざるをえず、1日にとてもたくさんのことをしていた昔がウソのようですが、人間、そんなにたくさんのことをしなくてもいいんじゃないのかな・・・


 農業で生計を立てようとすればするほどお金がかかる(エサ代、肥料代、コンテナ、ビニール代、ガソリン代、種代、宅急便代などなど)のはなぜ・・・


 そんな時、奈良の川口由一さんとの出会いがあり、より小さな生活をしようと、ここへ移ってきました。田畑への向かい方は、そのまま家族や友人への向かい方、山や動物たちとのつきあい方、生活のしかたとなり、本当に心が楽になりました・・・


 私も含めて、今の人たちに一番必要なのは「何もしないことのレッスン」ではないのかしら?と思うこの頃です・・・


 ぼう~っと山の中で風に吹かれたり、木の葉のゆれるのを見ていたり、鳥や虫に逃げられない程の存在となることを、いらいらせずに、もったいないと思わずに、少しできるようになったかなあ、と思っています・・・


 こんな日々を続けていければ、それでよいのではないかと思えるけど、やっぱり学校に行かなくてはならないのかな?、教育の自給も真剣に考えたいと思っています・・・


 いろいろお話したり、田畑に出たり、いっしょにぼう~っとしたりしませんか。どうぞ興味のある方はお訪ね下さい・・・


 


 15年後のあなたは今、いったいどんな生活をされているのでしょう。いつの日か訪ねて見たい人の1人です。


 どんな農業者をルポしたいかというと、一番望むのは、上記のような方です。こんな生活がもし可能なら、そして実際に生活がまわっているなら、こういう生き方を数多くブログで紹介したい。斬新な21世紀型生き方だと思います。
 ただしこの家族は、この家族なりの方法で戦っているのだと思います。働きすぎたり、がんばりすぎたりすることは、資本主義の「思うつぼ」であるということを、すでに感じ取っている風に見えます。だから、「なにもしないこと」で静かに戦っていると見えます。実際はこういう人は、生活の現場では、あまり休まずによく動く人だと思います。文明の利器が登場してくる前までは、多くの人はこういう生き方をして生涯を終わっていたのだと思います。


 察するに、


(1)こういう生き方を始める人は、大都会の空間で何年か生活をしてきた人が多いような気がする。


(2)現在は費用のかからない生活をしているが、こういう生活を形作るまでには、かなり費用がかかったのではないだろうか。ホームレスになった人が、こういう山の中の生活に移れないのは、すでに山の中まで行く旅費も、その間の生活費もなくなっていると考えられる。


(3)案外、以前は裕福で、親兄弟も裕福な生活をしている人が多いのではなかろうか。


(4)いざという時に困らないだけの貯金があるとか、そんな時には最低限、親の援助が期待できる人ではなかろうか。本当に貧しい生活をそれまで何年も続けてきていたら、それ以上に「ひもじく」見える生活には入っていかないと思える。


(5)こういう生活を始めるまでは、非常に努力家で、がんばり続けてきた人ではなかろうか。


(6)こういう生活スタイルが形づくれるまでには数年の年月がかかっていて、配偶者も多分同じような生き方をしてきた人ではなかろうか。でもこの女性はまだ33才という若さであり、すでに子供が3人いる。


(7)一朝一夕にはこういう生活に変更できないと思う。少しずつ、少しずつ、心の中でそういう生活への願望をあたためながら、そのためにはどうしたらいいかを考えて、一歩一歩そういう生活に近づけていったのではなかろうか。


(8)こういう生活をする場合には、少なくとも崩壊しかかった集落とか、廃村に近いような集落でないと、集落内でのいろんな人間関係に足を引っ張られて、自分たちのスタイルが貫けないのではなかろうか。


 こういう生活が全く非現実的とも思えないし、そういう生活に入ることが不可能であるとも思えない。自分がそうしたいという強い思いがあれば、そういう情報を一つずつ探していけばよい。そして実際に田舎に何度も足を運んで、そういう生活へのイメージや予行演習をしてみるのもよい。 


 全く行き当たりばったりだった自分でも、農業への転身の時だけは、ひらめいてから実行に移すまでに、2年間の準備期間を持った。ただし、だらだらと年数を費やしてはいけない。


 蓄えの少ない現役世代でも、皆目、田舎移住が閉ざされているわけではなく、情報を少しずつ蓄積していけば、自分に最適の田舎移住の方法が実現できると思う。
 農業だけにこだわった田舎移住ではなく、生活のための収入は農業以外のものに求め、生活の中に農業もあるという田舎暮らしの選択の方が良いと段々思うようになった。

 たった70~90万の手取り収入に持っていくにも、農業では3年ほどの月日がかかってしまうだろう。その後の収入アップも期待できない。



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プロフィール

水田祐助

Author:水田祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在55才、農業歴19年目。農業形態は野菜とハーブのワンパック宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ30羽。25年ほど農業とは無縁だったが、ボクが子供の頃は、家は葉タバコ農家だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


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