あめんぼ通信

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

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大卒のホームレスがごろごろ

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 池の土手下の田んぼに植えている2本の梅の木のつぼみが、大分ふくらんできた。春の訪れを告げる最初の息吹がこの梅の木かもしれない。古典や漢文の素養がちょっとでも自分にあったなら、この梅の木の下にたたずんでいると、古の人たちが詠んだ短歌や散文の断片が頭に浮かんで来て、1000年の時を越えて、感情を共有できるかもしれないのに、あいにく自分には、古人の梅の歌の数々が何一つ浮かんで来ない。


 去年までなら、この時期はまだ、梅の木に注目することもなかったが、今年は数日前から、梅のつぼみをブログに載せようと待機していた。この日曜日には、集落総出の、池の土手の草刈がある。土手がきれいになると、土手周辺の風景がきれいになる。この池の土手からは、自分の田んぼが一望にできるが、この時期には、田んぼに植わっている野菜がほとんどなくなり、更地同然である。トリ小屋と物置の錆び付いたトタン屋根だけが、土手の上からは、やけに目立つ。このトリ小屋と物置は4月で築16年になるので、そろそろ屋根のトタン板だけは交換の時期が来ている。どちらもところどころ雨漏りがしているから。

 池のヒを抜くと、画像のコンクリートの所に流れ出てきて、自分の田んぼのそばの細い水路を水が走る。ヒが抜かれるのは、稲に水が必要な6月15日~9月20日頃の3ヶ月間ほどである。土手の堤防が修復されてから、画像のようなコンクリートになってしまったが、それ以前は「石」でできていた。石だった当時は、ちょっと腰掛けたりして、いっぷくしたりすることも多かったが、コンクリートになってからは、人間を寄せ付けないような気配になった。コンクリートはいつまでたっても、周りの風景に馴染んだり、とけ込んだりすることはなく、いつも自然に対立的である。

 ボクが梅の木を植える前は、父はこの畑で長くサツマイモだけを作り続けていたようである。池の土手下のこの田だけは、土の土質が他の田んぼの土質と違って、どちらかといえば「山土」に近い土質であり、田んぼで作るサツマイモより甘くておいしいのが入るという理由による。自分も数年、この畑で作ったが、すぐに、この面積では足らなくなり、もっと広い田んぼで作るようになった。その時に、梅の木を植えた。この場所なら、木が大きくなっても、他の田んぼの日陰にはならないから。

 去年は2本の梅の木とも、ほとんど梅が成らなかった。梅の花もあまり咲いてなかったように思う。でも、一昨年に梅漬けをたくさん作っていたので、梅干には事欠いていない。一昨年には梅酒も作って、眠れない夜に飲もうと思っていたが、またほとんど減っていない。梅に「隔年結果」があるのかどうかよく知らないが、去年の冬は厳しい寒さが続いたので、その影響もあったかもしれない。それに反して今年の冬は暖冬である。大寒のこの時期でも、田んぼで動き回ると、上着を1枚脱ぐような温度である。

前置きが長くなったが、ここから今日の本論。


 「大卒のホームレスがごろごろ」という時代がすでに到来しているのだと思う。一昔前はホームレスといえば、中高年の男性というのが常だったが、今は、20代、30代、40代、いずれの年代にも、その危険性がある。
 以前は、かっこよく、時代を先取りする「ヒッピー」とかの呼び名で言われていたのも、あれは、高度成長社会の単なるお遊びであり、格差社会では、ヒッピー=ホームレスである。

ホームレスというのは、産業革命が起きて、農地を手放した(手放さざるを得なくなった)農民が、都市という工場で働き、その工場で働くことができなくなった時に生じた。産業革命という歴史上の産物が、必然的に、ホームレスという状況を生み出してきたのである。だから今後も、失業や倒産によって、多数のホームレスが出続ける。それは、自分の力では防げない。そのシステムの中にいる限り、絶えず、ホームレスの危険にさらされるのである。

現代では、都市と農村(田舎)の境界線がなくなった。単に住む場所が違うというだけである。方言などもほとんど使われないし、地域(田舎)、地域(田舎)の特色なども消えてなくなり、都会人も田舎人も全国一律の感覚である。一昔前の人が持っていた、都会人に対するあこがれや、ある種の劣等感のようなものも、今の田舎人は全く持っていない。熱病のように、一時期、都会にあこがれるのは、若い時だけである。都会では、ネギ1本買うのにもカネがいるが、田舎でも状況は全く同じである。キュウリがどういう形で成っているのか、ナスビがどのような形で成っているのか、田舎でも若い世代のサラリーマンは何にも知らない。もちろん、いつ蒔いて、どうやって育てるかなど、全くトンチンカンでわからないし、興味もないというのが、大多数の現実である。

とにかく、農業どころではないのである。自給自足などとっくに壊されているし、正規のサラリーマンにもぐりこまないと、食っていけない。1~2回転職をするともう、正規のサラリーマンに採用される口は少なくなる。この国に、敗者復活戦などないのである。仮にあったとしても、よほど優秀な人でないかぎり、敗者復活戦で復活することは不可能である。正規雇用の数は今後まだどんどん減っていくのではなかろうか。

 すでに農業も、定年帰農者だけのものになりつつある。ボクが農業を始めた17年前より、現在の農業環境はかなり悪化している。理由は
(1)大型台風の頻度が多くなった。そして、多雨や過乾燥など、気象の変化が激しくなった。
(2)害獣、特にイノシシやシカの被害が近年ますます多くなっている。岡山県下でも、国道2号線から上では、ほとんどの地域にイノシシが出て、ますます頭数が増えている。被害はすでに県下の8割を越えている。
(3)農業にいい時代は来ない。できがよければ価格は下がり、不作だと、緊急輸入されるし、作っても盗まれてしまう。米が不作だった年に全国的に米泥棒が多発したが、野菜も、高騰すればすぐに盗みが横行する。野菜は需要と供給のバランスによって決まる市場価格ではなく、政府の統制価格に近い。



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プロフィール

水田祐助

Author:水田祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在55才、農業歴19年目。農業形態は野菜とハーブのワンパック宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ30羽。25年ほど農業とは無縁だったが、ボクが子供の頃は、家は葉タバコ農家だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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