あめんぼ通信

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
このページのトップへ

ニューファーマーズ、Mさんを訪問 ③

20070120201338.jpg 20070120201358.jpg 20070120201419.jpg
 
 左の画像は、Mさんのキャベツ畑、真ん中の画像はハウスを利用した納屋、右の画像は納屋に収納している農具。稲作も3反(30アール)ほど作っているらしい。
 自分と比較して、できすぎる。できる人はできるんだろうなあ。どんな世界でも「適性がある」ことと「能力がある」ことはちょっと違う。「好きこそ物の上手なり」という言葉があるが、適性があって、好きであれば、ある程度のレベルにまでは達するが、それをビジネスにしようとすると、そこに「能力」が加わってくる。農業者でも、かなりのビジネスにできる人、なかなかできない人、いろいろである。

 
 
3年間のブランクがあったが、「ブログで紹介させてほしい」と電話をすると、心よく訪問を受け入れてくれた。3年前すでに、ビジネスラインにのっていると思ったが、今回はますます軌道にのっているように思えた。同じ農業者として「嫉妬」の気持ちも一瞬、生じた。Mさんよりすでに10年も長く農業をしているし、年齢も一回りほど年上なのだから、若い農業者に「嫉妬」などという感情が起こるはずはないのに、自分ができなかったことを、Mさんが短期間にやってのけているからだろう。自分も十数年の歳月の間に、試行錯誤しながらも、比較的得意と思える方向に、無意識のうちに舵取りをしてきて、自分なりのオンリーワンを築いてきたのだから、もうちょっと、自分に自信を持てばよいのに、今回のこの感情は何だろう・・・。


3年前にも、田んぼを見てすぐに思ったことだが、ハウスを建てたり、ビニールを張ったり、各種の農具を使ったりと、なかなか器用で技術系の人だなあと思ったが、今回また同じことを感じた。でもこれはできる人もたくさんいるので、そんなにMさんが際立っているわけではない。もう一つ今回感じたのは、作ること以外に「営業力(売る力)」もあるという点である。イチゴはほとんど「地場(地域)」ではけているらしい。「地域の人が買ってくれる」というのは、かなり難しいと自分は思っている。イチゴという作物の特殊性もあるかもしれないが、地域の人との人間関係もある程度できていないと、なかなか買ってはくれないと思う。地域と言っても、近くの「道の駅」や「スーパー」も含めての地域であるが、100メートルハウスのイチゴのほとんどを「地場ではいている」という力はすごい。今は1日おきに収穫をしているらしいが、全て収穫するのに2時間ほどかかると言われるイチゴの多くを「地場の直販で売り抜いて」いるのである。産地化されていないし、これくらいの作付では量が出せないので、市場出荷では、あまり相手にしてもらえないし、半値ほどになると言われたが、なるほどと思った。


イチゴをちぎってくれたので、口に入れてみた。「あれ、甘い」と思った。クリスマスのケーキにのっている、全く甘みのないイチゴを食べ慣れていると、この時期のイチゴはまずいという先入観もあったが、Mさんのイチゴは違っていた。品種は「紅ほっぺ」という品種らしい。甘くて、ちょっと酸味があって、表面がしゃんとしていてつぶれないので、今はこの品種が気に入っているらしい。ハウスの中には、イチゴの葉を剪定したりする時の作業腰掛椅子や、収穫用のスチール棚、それに、高設栽培の実験でもしているのかと思った「鉢植えのイチゴ」。これは赤く色づいたイチゴを鉢ごと売るらしい。なかなかアイデアもある。天井部に電気が設置してあった。イチゴも電照菊みたいに、今の時期は電気も使うらしい。1月は灯油をたいて「加温」しないと、イチゴは色付かないのではと思ったが、この地では加温なしでも二重ハウスで色付くらしい。ハウスの中には3600本ほどのイチゴが植わっていて、植えるだけで3日ほどかかると言われる。ハウスの天井部のビニールは2~3年に1度替えるのかと思ったら、イチゴは毎年らしい。ビニールの値段だけで10万円と聞いて、自分には右から左に動かせない「1資材の金額」だと思った。ハウスは11月上旬に張って、6月には片付けるらしい。だから、台風シーズンにはビニールは張っていないので、ハウスが壊れる心配はない。


自分の場合、こういう壮観なハウスを見せてもらうと圧倒されてしまう。とてもじゃないが真似はできない。書きながら、それぞれのオンリーワン農業でよいのだから・・・と1人うなずく。


今後作付してみたいのは、果樹のイチジクらしい。イチジクはカラスや蜂を防御するネットなどで覆う必要があると思うが、やってのけれる人だろう。現在はイチゴの他に、5反ほどの面積に、ハクサイ、キャベツ、カリフラワー、ブロッコリーも作付している。夏場には、ニガウリ、トウモロコシ、トウガンなどを作ったらしい。当地で産地化されているトウガンなどは市場出荷もするが、主に「直販でさばける」範囲内の作付にとどめているらしい。特定の作物だけに絞らない方が、労力が分散できて楽だと言われる。


農具やハウスは主に中古を利用したので、初期投資金額はそれほど多くなく、200万ほどと言われる。わからないことは地域の人に聞きまくって、最初の数年は言われた通りにやっていたが、数年経過してから、なるほどなあと思うことが多かったらしい。


他の地域に入ったニューファーマーズの人は、例えば、トマト団地であったり、ピオーネ産地であったり、ナスビ産地であったりして、作付の自由裁量の幅が少ないようだが、ここでは、自分が好きな作物を作れるのがよいと言われる。当地に入植して丸7年、まだ40才である。


 農業にどうしても転身したいが、とても迷っているあなたがいたら、まずは、農業への入り口を間違えないで欲しいと言いたい。この訪問記の①でも書いたので、同じことの繰り返しになるが、


(1)岡山ニューファーマーズのような形で入るか(特定作物のスペシャリスト型)


(2)日本有機農業研究会が発行している「有機農業者マップ」などを参考に、そこで1年ほど研修を受けてスタートするか(多種類を作るワンパック型)


(3)農業を前面にするのではなく、アルバイトなどをしながら、「田舎暮らし」とか「農業もする小さな田舎暮らし」を目的として、生活の糧は農業以外で稼ぐか


 この3類型のどれが自分に合っているか、どれに向いているか、どれに適性があるか、よく考えて、よく調べて、よく現地訪問をして、入り口を間違わないようにして欲しい。そうしないと、あなたのオンリーワンが築けない。


 全く計画性がなかった自分でも、9回目の農業への転身の時だけは2年間の準備期間を持った。



1位めざして挑戦中→ranking動くヒヨコ
スポンサーサイト
このページのトップへ

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://terayama.blog57.fc2.com/tb.php/162-daa1807c
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
このページのトップへ

FC2Ad

プロフィール

水田祐助

Author:水田祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在55才、農業歴19年目。農業形態は野菜とハーブのワンパック宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ30羽。25年ほど農業とは無縁だったが、ボクが子供の頃は、家は葉タバコ農家だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

最近の記事

最近のコメント

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

QRコード

QRコード

リンク

このブログをリンクに追加する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。