あめんぼ通信

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

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ニューファーマーズ、Mさんを訪問 ①

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 今、取材させてもらって帰ってきたところである。同じ瀬戸内市のMさんである。1時半頃から3時半頃までの2時間、お話を聞いたり、田んぼを見せてもらったりした。取材と言うような、えらそうな立場ではないが。
 
 誰の田んぼ見学をさせてもらっても、不思議と2時間ほどの時間内で収まる。収まるように心がけている。

  Mさんはちょうど3年前の今頃、田んぼを見せてもらい、お話を聞かせてもらった方である。自分が田んぼ訪問をさせてもらう人は「有機農業系」の人が多く、「岡山ニューファーマーズ出身」の方はMさんが初めてである。人それぞれ、向き不向きや、得意不得意があるから、できればいろんな農業形態の方を紹介させてもらおうと思う。

 今日見せて頂いたことは、今、作文中であり、Mさんの了解をもらってから、後日紹介させて頂きます。今日と明日の2日間は、3年前に訪問させてもらった時の記事を紹介します。なお、画像は今日の画像です。


(2004年、1月) 
 知人の紹介で、家から20分ほどの、瀬戸内市牛窓町に入植されているMさんの、イチゴハウスを訪ねた。Mさんは、「岡山ニューファーマーズ」の出身ということで、ニューファーマーズの制度について聞きたかったのと、どういうきっかけで農業を志したのか、聞いてみたかった。

 イチゴのハウスに入って2~3分見せてもらっただけで、もうそれ以上見せてもらう必要はなかった。ボクのレベルはとっくに超えていた。

 ニューファーマーズで2年間実務研修を受けて、独立後、まだ、まる2年が過ぎていないのに、早くも「ビジネスラインに到達しかけている」ことが、はっきり見て取れた。この世界では、相手の田んぼを見せてもらえば、同じ農業者なら、すぐに、相手の技術レベルがわかる。めざしている方向が違うし、自分を卑下しているわけでもないが、Mさんのように、都会育ちで、全くの非農家出身でも、2~3年のうちに「形になる」「形にできる」人もいる。同じ土俵には上がりたくない。農業の中にも、いろんな土俵がある。

  Mさんは農業を始める前、フラワーデザインの仕事をしていた。結婚式場や百貨店のイベント会場などで、花を飾る仕事だったらしい。若い頃から動植物が好きで、25才の頃から、将来は独立して、花を売る店か、その先の、花を作る仕事につきたいと思っていた。33才の時、岡山ニューファーマーズに応募するが、その前に、数年をかけて、岡山県がしているような制度を、全国30ヶ所ほど、実際に現地調査されたらしい。ここからして、ただ者ではない。この若さで、他の人はそこまで用意周到に準備できるだろうか。

 家と土地がセットになっているのがなかなかなかったらしい。子供さんが病弱だったため、病院が近く、学校も遠くなく、買い物等にも比較的便利な、「あまり過疎地でない田舎」を探した。最終的に、現在の入植地を選んだ。岡山ニューファーマーズでは、2年間の実務研修に入る前に、実際自分がやりたい農業の農家に住み込みで、1ヶ月の体験研修と言うのを受ける。その後、2年間の実務研修を受けることになる。この1ヶ月の体験研修で、何割か、ふるいにかけられるのではなかろうか。自分のめざす作物を作っている農家へ、住み込みでの1ヶ月間の体験研修だから、「農家のすさまじさ」が身にしみてわかるだろう。現役世代の農業に、「牧歌的」とか「やすらぎ」などはない。作物をカネにする必要のない農業(定年後、楽しみや自給のためにする農業)と、カネにする必要のある農業とでは、全く異なる職業と考えた方がよい。仮に、体験研修を、半信半疑で、あるいは無我夢中で通過できたとしても、次の2年間の実務研修期間に、また何割か、ふるいにかけられることになるだろう。2年間の実務期間中は、月15万円の報酬が出る。15万円の内訳は、県が3分の1の5万円を負担し、受け入れ町村が、3分の1の5万円を負担し、残りの3分の1を受け入れ主体の農協が負担するらしい。農協で半日働いて、残りの半日は、自分で自由にしてよいらしい。だから、実務研修に入った段階から、実際にスタートとなる。やりながら、わからない所は、農協の指導を受けたり、実務研修先の農家の指導を受ける。半日分の労働報酬が15万円という考え方である。2年間、無事に実務研修を終えるとすると、合計で360万の報酬を受けたことになる。半日分の労働報酬の見返りと考えれば、どうということはないが、その実務研修を終えてからの、完全に独立してからの2年間に、360万稼ぐことは容易ではないと思う。実務研修の前の1ヶ月間の体験研修の段階で「単身赴任」は通っても、2年間の実務研修も「単身赴任」では、やる気があるのかどうか疑われる。少なくても、2年間の実務研修が始まった1~2ヶ月後くらいまでには、家族共々、移住している必要がありはしないだろうか。岡山ニューファーマーズの制度は「妻帯者」しか応募できないらしい(現在は単身者も可能になったらしい)。体験研修でふるいにかけられるのはまだしも、実務研修の期間に、いわゆるミスマッチ(自分の想像していた農業、あるいは、めざす農業と違う)を感じると、すでに都会を引き払って移住してきているわけだから、本人も含めて、家族共々、続けることができなかった・・・という挫折感は大きいのではなかろうか。また都会へ戻る、あるいは、どちらかの両親を頼ると言っても、この不景気で、現実は厳しい。

 でもボクは、実務研修の期間中に見切りがつけれたのは、まだ早い段階での決断でよかったとも思える。いざ実務研修を終えて、いよいよ独立すると、いろんな目に見えないカネがいっぱいかかり出すし、生活費もかかる。農具や物置、ハウスに張るビニール等、ある程度の設備投資にも、かなりのカネが必要になる。サラリーマンのように「身一つ」というわけにはいかない。初期投資のかなりおおきな「個人事業」なのである。


 一般に農業への入り方は、


(1)岡山ニューファーマーズのような形で入るか(特定作物のスペシャリスト指向)


(2)日本有機農業研究会が発行している「有機農業者マップ」などを参考に、そこで半年~1年ほど研修を受けてスタートするか(多種類を作るワンパック型)


(3)農業を前面にするのではなく、アルバイトなどしながら、「田舎暮らし」とか「農業もする小さな生活」を目的として、生活の糧は農業以外の手段で稼ぐか


自分は、何を一番やりたいのか、何に一番適しているか、入り口できちんと、心の整理をしておく必要がある。


 岡山ニューファーマーズには、「有機農業部門」はないそうである。しかし、考えてみれば、これは当然かもしれない。一般に、有機農業では、農協や市場を通さず、直接、消費者に売るという販売形態である。だから、箱代とか、販売手数料等、その後、農協に何らの利益ももたらさない。加えて、化学肥料、農薬、除草剤をほとんど使わない農法だから、それらの資材を買うこともごく少ない。そして、地域の先進的な農業をリードする人材を育てるという、行政や農協の趣旨から考えてみても、有機農業は、やはり、個人の趣味、生き方としての、個人プレイの農業と認識されるのである。農法にしても、きちんとしたマニュアルができているとは言いがたく、百人百様のやり方をしている。


 まだニューファーマーズの方をあまり訪問していないので、安易に分類できないが、ニューファーマーズには「技術系の人」が適しているように思う。有機農業系では、文系、理系は問わない。


 ニューファーマーズから入ったMさんは、ニューファーマーズの「壁」をすべて越え、独立後、もうじき丸2年が来る。体験研修から通算すると、丸4年を迎えようとしている。借地、借家、そして、全く見知らぬ土地に来て、38才の春を迎えようとしている。





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プロフィール

水田祐助

Author:水田祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在55才、農業歴19年目。農業形態は野菜とハーブのワンパック宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ30羽。25年ほど農業とは無縁だったが、ボクが子供の頃は、家は葉タバコ農家だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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